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055 : 父が私に託す希望 ページ5
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夏場には気候を利用してさんざん炎を出した後に汗でびちゃびちゃの体から氷を出すというなんとも風邪をひきそうな鍛錬をさせられた記憶しかない。
「お前は焦凍を超えなければならない」
「私、ヒーローは目指すけど別に焦凍を目の敵にしたいわけじゃないよ？」
2人で協力してNo.1になるのじゃダメかな？と聞く私に父親は小さくため息をついた。
「お前は最高傑作なんだ、A … わかるだろ？」
小さい頃から身に余るようなプレッシャーを周りから永遠にかけられてきた。
だから自分の立場も、やらなければいけないこともずっとわかっていた。
焦凍より強く、焦凍より早く、焦凍より … そんな言葉が嫌いだった。
焦凍と比べられたいわけじゃなかった。焦凍と一緒がよかった。
どちらかが優れていても意味がない。
それだと一心同体とは言えない気がした。
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作者名：わか
| 作成日時：2020年5月22日 22時
