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054 : 父親 ページ4
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林間学校に兄が行ってしまい、学校があれば気も紛れたのかもしれないが生憎夏休みに入ってしまった中学校。
わざわざ学校に行って勉強するのも違うなと思い、家の自室にこもってノートにペンを走らせていた。
3年間の勉強を1年前倒しで焦凍とやっていた為今年に入ってからは1からの総復習をこなしていた。
「案外忘れてるもんだな … 」
記憶力には長けていると自負していたせいか、全て覚えていると思っていたが私だって人間で、そんなはずもなく少し苦手な暗記科目は所々抜けていた。
一番苦手な天気図から潰そうとしたところで部屋の扉がトントンとなる。
「誰？」
「俺だ」
「お父さん？」
扉を開けた先で私を待ち受けていたのは紛れもなく自分の父親でついてこいと言われ道場に連れてこられて座らされた。
夏場のこの道場は暑い上に、目の前にいるのはフレイムヒーロー。
個性を纏っていない姿でも暑苦しく感じてしまうのは気のせいだろうか。
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作者名：わか
| 作成日時：2020年5月22日 22時
