079 : 父親の変化 ページ29
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「よかったね、焦凍」
「当たり前だ焦凍だからな」
「素直じゃないねぇ、心配してたのに」
焦凍たちの今日の仮免補講がおわり外に出ればオールマイトや他校の先生方がいた。
最後に少しでも焦凍と喋れればと思ったんだけど、先に動いたのは私じゃなかった。
「久し振りだな焦凍、ずいぶん変わった」
「うるせェよ」
「焦凍、A、お前は自慢の子供たちだ」
その一言に焦凍の表情が少し強張る。
まあ、それもそうだろう。今まで作っただの駒だの言われていたのに急に自慢の息子だと言われても信用できないのが事実だろう。
それに私の名前が出てきたことにも少し驚く。
「ならば俺もお前達が胸を張れるようなヒーローになろう。父はNo.1ヒーロー … 最も偉大な男であると」
「勝手にしろよ … 」
「頑張ってね、お父さん」
すでに私からすれば自慢の父親だけど、もっと上を目指すというのであれば私はそれを見届けるしかない。ずっと私は応援してるよ。
「エンデヴァー！俺応援してるっス」
「 … ありがとう。血が凄い出てるぞ。」
自分を応援してくれるファンと呼ばれる存在の人に優しい目を向けている父親は初めてだった。
ずっと肩書きも名誉もいらない、強さだけが欲しいと願っている人だったからその心境に変化が出たことが嬉しかった。
「またバイバイだけど、頑張ってね」
「ああAもな」
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作者名：わか
| 作成日時：2020年5月22日 22時
