盲愛アドレセンス ⅱ (ページ3)

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せっかく推薦入学で学校に入ったのに赤点なんてとるようなことあってはならないだろう。

それに、同じ中学だから前年度の推薦者の成績が悪ければ今年から私に来るかも危うくなってくる。
今まで感じたことのない不安感などに体が蝕まれていく。

ただでさえ雄英は見る限り可愛い女の子が多くて彼女や好きな子ができるかもしれないという不安感を抱いているのにそんな男女が屋根の下に長期間なんて … 。

みんながそんな不純な動機で合宿に行こうとしてるわけではないことぐらいわかってるのに納得できない自分もいる。

「彼女作ったりしちゃやだよ、私が一番だよ」

「まだそんなこと言ってたのか」

「そんなことじゃないよ、私は焦凍の1番が良いの」

「当たり前だろ。彼女作る気も好きな女もいねぇ」

そんな兄の言葉を信用するしかなくて渋々と林間合宿に行くことを了承した。

いくら私が駄々をこねても仕方のないことだと理解はしているのに、体が拒んでいるのだ。

今更今まで一緒にいた2人が引き離される方がおかしな話ではないだろうか。
私たちは2人で一つだと言っているのに。

だけど兄がこの林間学校に行かないで周りに置いていかれるのは自分としてはもっと嫌だった。

兄には私の前をずっと進む兄でいて欲しかったから。

「絶対連絡してよね」

「ああ、約束な」

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