盲愛アドレセンス ⅱ (ページ11)

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061 : 林間合宿の襲撃ページ11

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エンデヴァーとの走り込みも終わり少し疲れてうたた寝をしようなんて考えていた矢先の話だった。

日が登り始めたばっかりだっていうのに、非番だったはずの父がドタドタと家の中を走り回っていた音で眠たいのに寝れなくなってしまった。

あんたのせいで疲れてるっていうのに睡眠妨害なんていい迷惑だ。

「お父さん静かに歩いてー」

いつもなら返事をしてくれるのにそれどころでもないというように父はひゅっと家を後にした。なんなのだろうか。

父の行動を不審に思いながらもニュースをつければ、

「雄英 … 襲撃？」

それは雄英高校1年生ヒーロー科が向かった林間学校先で敵に襲撃を受けたとされる内容で、血の気が引くのを感じた。

何故こうも兄は面倒なことに巻き込まれてしまうのだろうか。携帯に連絡してもつながらず、ニュースに目を凝らした。

行方不明者とされる爆豪さん、重軽傷者の中に兄は入っているのだろうか。

重症であれば父親は今すぐわたしを病院に連れて行くだろうから軽傷か無傷のいずれかだろう。

「大丈夫だよ … 焦凍は大丈夫、つよいもん … うん、そりゃつよいもん大丈夫」

そうやって自分に呪いをかけなければわたしの心は安定に保てなくて、焦凍の安全を祈るしかなかった。

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