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「聞いた？1-A、敵の襲撃受けたらしいよ」
「え、やばいじゃん」
帰ろうとしたときに耳にしてしまったそんな声。
わざわざヒーロー科の授業に突っ込むなんて敵もバカなのだろうか。
1-Aは、焦凍がいるクラス。
ヒーローが嫌いとは言え、ヒーローを目指す幼馴染みまでもを嫌いにはなれない。
校舎を出たところで丁度1-Aが解散したところらしく、十数人の影が校舎に向かって足を運ばせていた。
「焦凍、大丈夫なの」
「ああ … 俺は心配ない。
一応保健室に行きたいんだが、ついてきてくれないか」
「いいけど」
1-Aの群から離脱して私の手を取り保健室までへの道のりを進む焦凍の背中が、何故かいつもより小さく、自信がなさそうに見えた。
そんなに堪えたのだろうか。
「失礼します、相澤先生は … 」
「ああ、大丈夫さね」
「相澤先生、どしたの？」
「敵と戦って肘の粉砕骨折やらいっぱいだよ」
無理のしすぎだね、と呆れた様にリカバリーガールは笑うが、
仮にもプロヒーローである相澤先生がここまでやられるのであればなかなかの敵だったのだろう。
「 … 治していいですか、これ」
「お前の個性は … そうか、まあいいさね。綺麗にしてやりな。」
苦しそうに表情を歪める相澤先生のもとに近寄り体の状態を触れて確かめる。
大きな怪我は肘の粉砕骨折に、頭蓋骨の損傷、眼科錐体の神経損傷か。
貴方には、たくさん助けてもらったのでそのお礼ですね。相澤先生。
バチっと音を出して消えた相澤先生は一瞬にしていつも通りの先生に戻っていた。
綺麗に繋げた。大丈夫。これで、死なない。
「リカバリーガール、ありがとうございました。失礼します。」
保健室を出て、自分の右手を見つめる。本当は怖くて仕方がない。
この力を使うこと自体怖い。
あまり使わない自分の個性で先生が死んだらとも思ってしまったが、あの状態の相澤先生を放っておくなんてこと私にはできない。
「久々に見た、それ」
「少し前に猫助けた以来だね」
「なあ、やっぱり一緒に …
「私は、ヒーローにはならない。それ言うなら、一緒にはいられない」
「 … 悪りぃ」
私はこんな個性、好きじゃない。
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金木犀 - 面白くて一気に読んでしまいました。とても素敵な作品を完結させていただきありがとうございます！ (2022年1月19日 0時) (
レス) @page48 id: b5d4ecbe80 (このIDを非表示/違反報告)
アゲハ - この作品、面白くて凄く良かったと思います！！ちなみに私もヴィラン連合達が推しです！ (2020年3月17日 21時) (レス) id: fadb46413f (このIDを非表示/違反報告)
わか(プロフ) - 名無し44613号さん» とっても嬉しいお言葉です、、、ありがとうございます！新しい作品もあとがきのところに貼ったのでぜひ見てみてください〜！ (2020年3月16日 22時) (レス) id: c590ef5e52 (このIDを非表示/違反報告)
名無し44613号(プロフ) - めっちゃ、面白かったです！！次の作品も楽しみにしてます〜！！ (2020年3月16日 21時) (レス) id: e5626cc550 (このIDを非表示/違反報告)
わか(プロフ) - 神織さん» 私もヴィランに推しが多いのでどうしてもたくさん出したくなってしまいます…（笑）！50話に抑えるつもりなので今週中には完結してしまいますが、最後までよろしくお願いいたします。 (2020年3月15日 20時) (レス) id: c590ef5e52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わか
| 作成日時：2020年3月4日 13時
