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とぼとぼと夕焼けが照らす坂道を降る。
「ごめんね、お嬢さん。ここ今工事で通行止めなんだ。」
「そう … ありがとうございます」
いつもの大通りが工事中となればまた5分ほどきた道を戻って遠回りしなくちゃならない。
面倒くさい、近道しよ。
昔、焦凍と2人で遊んでいるときにたまたまみつけた路地裏。
暗くて、不気味で、悪い人たちが沢山いる。
その当時は昼間だったため悪い人はいなかったが、後に親やエンデヴァーにすごく怒られたのを高校生になった今でも鮮明に覚えている。
それから怖くて寄り付かなくなってしまった路地裏だけど、面倒くさいという気持ちには抗えない。
薄暗い路地をとぼとぼと歩くと、人影が見えた。
手からは青い炎が出ており、鉄の匂いと焦げ臭い匂いが充満していた。
「ああ、ラッキーだ」
私の姿をとらえるなり1歩1歩確かめるように、私に歩み寄る人影。
私殺されるのだろうか。
まあ、それはそれでこの世に悔いもないし別になんでもいい。
「はじめまして、夜駆A」
「 … だれ」
建物の隙間から差し込む夕焼けに相手の顔が少し照らされる。
火傷の痕なのか爛れた様な皮膚と正常な皮膚が継ぎ接ぎになっている。
不思議と、怖いとは思わなかった。
この人の瞳が焦凍のオッドアイと同じ色をしているからだろうか。
はたまた、綺麗な青い炎だからだろうか。
依然として理由はわからない。
「荼毘だ」
「荼毘、ね。何故私の名前を？」
「ああ、連れてこいって言われててな。きてくれるよな？」
恐怖からか、それとも自分の意思なのかはわからないが
差し出された右手を私は自然と握ってしまっていた。
吸い込まれそうな、宝石の様な瞳は私をしっかりと捉えて離してはくれないが綺麗な瞳だ。
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金木犀 - 面白くて一気に読んでしまいました。とても素敵な作品を完結させていただきありがとうございます！ (2022年1月19日 0時) (
レス) @page48 id: b5d4ecbe80 (このIDを非表示/違反報告)
アゲハ - この作品、面白くて凄く良かったと思います！！ちなみに私もヴィラン連合達が推しです！ (2020年3月17日 21時) (レス) id: fadb46413f (このIDを非表示/違反報告)
わか(プロフ) - 名無し44613号さん» とっても嬉しいお言葉です、、、ありがとうございます！新しい作品もあとがきのところに貼ったのでぜひ見てみてください〜！ (2020年3月16日 22時) (レス) id: c590ef5e52 (このIDを非表示/違反報告)
名無し44613号(プロフ) - めっちゃ、面白かったです！！次の作品も楽しみにしてます〜！！ (2020年3月16日 21時) (レス) id: e5626cc550 (このIDを非表示/違反報告)
わか(プロフ) - 神織さん» 私もヴィランに推しが多いのでどうしてもたくさん出したくなってしまいます…（笑）！50話に抑えるつもりなので今週中には完結してしまいますが、最後までよろしくお願いいたします。 (2020年3月15日 20時) (レス) id: c590ef5e52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わか
| 作成日時：2020年3月4日 13時
