手取り足取り (悠彩) ページ32
「よし、と」
調査中の事件の謎とか矛盾点を挙げてノートにまとめ終え、伸びをする。
次の集まりはいつかな。
自分の役割はもう済んだし、多少は時間にゆとりがもてそう。
何しよう、ノートを鞄にしまいながら考えていると、
「お、ペラじゃん」
教室の外から悠飛に声をかけられた。
「教室ここだったんだな。知らなかった」
確かに、学校の話あんましたことないかも。
「何してんの？居残り？」
「ノートまとめてたの」
へえ、と感心したように頷いて、腕を組む悠飛。
「すっげえ、真面目。小説書かねえの？」
「…内容が思いつかないの」
書くテーマの案を探す為に色々本を読んで研究したんだけど、大抵「自分の書きたいものを書く」で纏められて、机に広げられた原稿用紙に文字が埋まることはなかった。
こんなんじゃ、せっかく入ったのに退部させられちゃう…。
はあ、と勝手に漏れるため息。
「ん〜あんま深く考えすぎると何も書けなくなるから、最初は適当に書けばいんじゃね？」
それが出来ないんだって！
恨めしく思いながらじとっと睨むと、悠飛は笑って軽く謝った。
「じゃあ恋愛モノは？女子ってそういう妄想得意じゃん」
一般論ではそうかもしれないけど、私は全く苦手なの
「恋愛モノなら簡単に起承転結付けられるし、いい題材だと思うけど」
恋愛なんてさっぱり分からないのに、書けるわけない。
「書けるわけないよ、恋愛モノなんて。全然分からないもん」
はあ、とまたため息をついてしまう。
悠飛は腕を組んだまま黙って聞いていたけど、教室の中に入ってきて私の前で立ち止まった。
「じゃあさ、教えてやるよ」
「え？」
理解できないままじっと悠飛を見ると、悠飛は
「特別顧問だしな」
と言って小悪魔のように笑った。
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ももこ(プロフ) - りさん» り さんコメントありがとうございます！最近あまりここに来ないので完結してるやつ公開しますね！ (2020年6月14日 20時) (
レス) id: 76860029bd (このIDを非表示/違反報告)
り(プロフ) - 短編集めとても面白かったです！ももこさんが良ければ他の作品も是非公開していただきたいです！ (2020年5月14日 16時) (レス) id: c14adf3578 (このIDを非表示/違反報告)
ももこ(プロフ) - 五一ミリアさん» ありがとうございます！本当に嬉しいです……！秘密会議！は合作の話し合いの場で、未定はまだ何も書いていないんです(;_;)ハロウィンのやつ公開させてもらいますね！ (2018年3月18日 20時) (レス) id: 9ec7cb08ca (このIDを非表示/違反報告)
五一ミリア - すみません『秘密会議！』と『Halloween*SweetNight』と『未定』のパスワード教えてください。 私ももこさんと作品もっと読みたいです。 (浜田組が読みたいです。) (2018年3月4日 0時) (レス) id: 60e64b8716 (このIDを非表示/違反報告)
五一ミリア - ももこさん尊敬します。私は、探偵チームKZのファンです！短編集めを今日読んだのですが…ハマってしまいももこさんの作品すべて今日一日で拝読させていただきました。私は、まだまだ未熟ものですが、ももこさんの作品は、素晴らしいものだと思います。 (2018年3月4日 0時) (レス) id: 60e64b8716 (このIDを非表示/違反報告)
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