１５話 em side ページ9
.
「随分、楽しそうでしたね」
kn「……まあな」
Aさんが外に出たのを確認してからAさんとコネシマさんが座っていた机に向かって行き、コネシマさんに言う。
「Aさん、良い子でしょう？」
kn「おん。お前に似とんな」
「え？」
コネシマさんに言われた一言に少し驚き、聞き返してしまった。
kn「あのお人好しなとことか本好きなとことか、そっくりやん」
そう、だろうか。私とは全然違うと思う。
Aさんは素晴らしい方だ。似ているだなんて烏滸がましい。
Aさんはいずれグルッペンさんの様に人を引っ張っていくような人になるだろう。
kn「？おーい、エーミール？」
「え？」
kn「……いや、ええわ。そういえば、こないだ見つけた日本の本は？」
返事をしない俺を不思議に思ったのだろう。だが、気を遣って話題を変えてくれた。
日本の本、先日Aさんに渡した本だ。
「それやったらAさんに渡したで。ひとらんさん達は忙しいやろうから頼むんは気ぃ引けてもて」
それにAさんと喋る口実にもなったし。
ついボーッとして空を眺めてしまう。
「……」
kn「お前……Aのこと、心酔しとるんか」
「う〜ん……そうかもしれません」
kn「ふ〜ん、Aのこと心酔するんはええけどな」
私がAさんに想いを馳せることにコネシマさんは不服そうだ。だからといってそれをやめる気は毛頭ない。
kn「とりあえず、Aに言うといてくれや。その本読み終わったら俺にも貸してって」
「分かりました。
あ、そうや」
思い出したことがあり、声に出る。そうそう、これはコネシマさんに言っておかなければいけないかった
kn「なんや」
「次、Aさんに何かしたら。Aさんは許しても俺は許さへんからな」
Aさんは気にしないタイプだろう。ならば周りの人間が気にしなければ。
kn「……こっわ。へいへい、気ぃつけるわ」
コネシマさんはそう言って席を立ち、部屋をあとにする。
kn「あぁ、俺からも言いたいことがあんねん」
「はい？」
kn「エミさん、最近禿げてきたな」
.
.
.
.
.
「は？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1403人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
篝火(プロフ) - ソーダ水さん» ありがとうございます！更新は遅くなりますが、楽しみにしていただけると嬉しいです！これからもよろしくお願い致します！ (2022年4月22日 12時) (
レス) @page24 id: 5c99846d6a (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ水(プロフ) - 大好きな作品です！更新待ってます！ (2022年4月19日 15時) (レス) @page24 id: 46883a5287 (このIDを非表示/違反報告)
篝火(プロフ) - パティシエルさん» レスが遅れてすみません！ありがとうございます！！！文才があると言われると嬉しい限りです！何周も読み直せるぐらいの面白さになっているなら良かったです！(おまわりさーん！捕まえないで〜！) (2021年12月23日 0時) (レス) id: 5c99846d6a (このIDを非表示/違反報告)
パティシエル(プロフ) - ゑ。好き()初コメすいません！！めっっっちゃ好きです((((((語彙力 最初からわかる文才の凄さ…天才っぷりが伝わってきました(( ? やばい、何周も読み返してしまう…手がｯｯｯ 何故早く出会わなかったん⁇これからついてきます(((((((おまわりさーんコイツです (2021年12月19日 17時) (レス) @page9 id: 00c275c356 (このIDを非表示/違反報告)
篝火(プロフ) - 冠さん» ありがとうございます！語彙をちょっと、適当に見つけてみれば案外書けますよ！初期から！嬉しいです……1作目はあんまりだったので……wこれからも好きって言ってもらえるように頑張りますね！！！ (2021年12月4日 13時) (レス) id: 5c99846d6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：篝火 | 作成日時：2021年11月20日 17時
