・ ページ48
深田はいつも通りの七三分けみたいな髪型だ。
でもいつもより香水の匂いがする。
甘いけど濃くはなくて、さっぱりしてるような。
『深田香水つけてる？』
深田「え！つけてる！なんで知ってんの。」
『めちゃくちゃ匂い来るもん。』
深田「えっ。臭い？」
『臭いわけないじゃん何言ってんの。』
こんな高そうでいい匂いの香水臭いわけがない。
むしろ程よく香ってくるのでもっと嗅ぎたくなるぐらいである。いやそれは犯罪予備軍すぎるか。
深田はニコニコしてるし。
なんでいつもつけない香水なんてつけてるんだろう。
深田「この匂い、好き？」
『どちらかといえば。』
深田「それってあんまりってことやん。」
『嘘だよ、好き好き。』
からかうとすぐ拗ねる。おもろい。
なーんていつも通りの流れの会話かと思った。
その後大抵深田は｢ですよねー｣って笑って返してくれるのに、今日は違う。
なんだか、ニッコリとした笑顔じゃなくて、大人っぽい、色っぽい笑みを浮かべた。
香水だけじゃない。深田もいつもと違う。
何？と聞こうとした時、音楽が止まった。
最後のペアは深田だったんだ。
てことは、ジンクス的に言うと...。
深田「あ、音楽終わったね。」
『...そうだね。』
深田「ん？何？笑 もしかして意識してる？」
『してないから！』
深田「俺はしてるよ。」
急に私の顔をのぞきこんで言ってくるもんだから、カッと顔が熱くなったのが分かった。
それと同時に、こいつ、ジンクスのことをわかってて匂わせてるな？って思った。
肩を押して距離を取ろうとしたけど、深田は一向に動く気配がない。
深田「めっちゃ意識してるやーん。笑 」
『...なんか深田、いつもと違うんだけど。』
深田「...体育祭だからじゃない？」
この余裕のある感じ。
これが言わゆる体育祭マジックなのか？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 275人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゴンザレス(プロフ) - あずきさん» ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです♡♡♡ (3月25日 22時) (
レス) id: b2056e73ae (このIDを非表示/違反報告)
あずき - めちゃくちゃ面白いです!!更新頑張ってください^.".^!♡ (3月20日 20時) (レス) @page25 id: 0b4479c19f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゴンザレス | 作成日時：2024年3月14日 8時
