Until I hear your name (ページ34)

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Return. From,渉ページ34

冷静に淡々と話そうとしている彼女。

でも幸せオーラが溢れてるなーってすぐ分かった。

チラッと横目で光輝を見たけど、一瞬すっごい不機嫌そうな顔をしてたから見ないふりをした。

その後はすっごいニコニコしてたけどね。

怪しいほどに。

『湧くんと、付き合うことになった。』

やっぱりか。

まぁ、彼女が最近明るい、というか、表情が豊かになったから薄々分かってはいた。

彼氏、相当良い奴なんだな。

黒「ふーん。よかったじゃん。」

おーおーおー、めっちゃ顔に出てるって。

光輝が彼女のことをどう思ってるかは分からない。

友達として嫉妬しているのか、恋愛的に嫉妬しているのか。

でも予測を立てるに、俺の思う方は後者だ。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿

渉「えらいじゃん。全然嫌な顔しなかったし。」

彼女が帰り、飲みの席は俺と光輝の2人となった。

彼女が経緯を説明している時、光輝は先ほどまでの感情を忘れたかのように大人しく彼女の話を聞き始めた。

光輝「なーんかな。あいつの幸せそうな顔みたら、
どうでもよくなっちゃった。」

ヘラヘラと笑う光輝だけど、それは本心だろうなって親友ながら思った。

本当にお前らって似てるよ。

彼女も、恐らく光輝の立場にいたらそんな笑顔を見せていただろうな。

手を伸ばして光輝の頭を撫でると、光輝はこしょばそうに笑ったけど、その目は少しだけある雫によって光っていた。