Until I hear your name (ページ27)

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私の顔が一気に熱くなるのが分かった。

嬉しいはずなのに、恥ずかしくてこの場を今すぐ逃げたい。

黒「...だって！リリ！好きだって！」

光輝がバンバンと勢いよく私の肩を叩いてくる。

痛いけど、今の私はそれどころじゃない。

私より嬉しそうな顔しないでよ、バカ。

黒「俺、ホストやってます。また遊びに来てくださいね♪」

そしたらいつの間にか湧くんに名刺渡してるし。

次は湧くんが状況を掴めていなくて、混乱しながらも光輝から名刺を受け取っている。

フレンドリーな光輝の手の上で転がされている様子が少し年下感が出ていて可愛い。

黒「じゃ、こいつのことよろしく〜！」

そして、酔いが完全に覚めた光輝は言いたいことだけ言って家の方向へと帰って行った。

本当に嵐のような人。

残されたのは、私と湧くんの2人。

私と目が合うと、バツが悪そうに頭をかく湧くん。

『湧くん、あのね、』

湧「ごめん。リリちゃんからしたら俺はタダの客なのに。困らせること言った。ほんと、ごめん。」

私が言わせたいのはそれじゃない。

私がさせたいのはそんな顔じゃないよ。

『湧くん、本当に私のこと好きなの...？』

湧くんの目の前まで近づいて、上目遣いで見つめた。
こういう時って、小柄な体格が役に立つ。

湧くんは、真剣な顔で私を見つめた。

街灯に照らされる綺麗な目に惹き込まれそうになる。

湧「うん。好き。ちょー好き。」

いつもの笑顔で私のことを照らしてくれる彼に、罪悪感が込み上げてきた。

あぁ、こんな関係、無くなってしまえば、こんな出会い方していなければ、もっと素直に好意を伝えられたんだろうな。

優しい湧くんに私なんて不釣り合いなんて分かっている。

分かってるはずなのに、溢れ出るこの気持ちを抑えることは出来なさそうだ。

『私も、湧くんが、好き。』

彼を幸せにできる保障なんて無いのに、

自分に従順な私は、本当に最低だ。