Until I hear your name (ページ25)

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夢中でお酒とおつまみを交互に飲み食べしていたので、いつもより頭がふわふわする。

ワタはいつの間にかいなくなってるし、前には私より酔っ払っている光輝がいる。

『こーき、もう出るよ。』

黒「えー？？もう出るのぉ？」

そうグダグダ言う光輝を引っ張りながらお店を出た。

『じゃあね。』

黒「おー、またなー。」

光輝は私と真反対の方向なので、ここでいつも別れているのだが今日の光輝は一段と危ない。
ほら、今だって電柱にぶつかろうとしてたし。

『っもう！ちゃんと歩いてよ！』

黒「リリありがとぉ〜。」

肩に腕を回すと、光輝はふにゃりとした笑みを浮かべて鼻歌を歌い始めた。なんだろ、この歌。

まぁご機嫌なのはいい事だけどさ。

黒「どーする？このまま泊まってく？」

『あーーー、どうしよ。明日休みだしなぁ。』

光輝の家にはこうお酒を飲んだあと、たまに泊まる時がある。

でも、私も光輝も絶対に "ソウイウコト" はしないし、雰囲気にもならない。

腐れ縁ってこういう時便利だなぁって思う。

『じゃあお言葉に甘えようかな。』

黒「おっけー！っぐえ！！」

光輝がマヌケな声を上げたと同時に、急に光輝の体が後ろにグンッと引っ張られ、腕を回していた私も体がよろける。

光輝は首を抑えながら「いたぁー、なに？」と言っていて、私のよろけた体は誰かに支えられていた。

見上げるとそこには、

『...えっ、湧くん？！』

湧「...なに他の男と飲んで酔っ払ってんの。」

なんだか眉をひそめてぶっきらぼうにそう言う湧くんに、驚きが隠せない私と光輝。

光輝に至っては状況を把握しきれないでいるらしく、目をパチパチしている。

ていうか湧くん。そのセリフ、恋人が言うセリフだよ。