Until I hear your name (ページ24)

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「「客を好きになった！！？？」」

『ちょっと声でかいって！！！！！！！！』

IN居酒屋。

With 光輝とワタ。

光輝は高校時代からの腐れ縁、その光輝に紹介してもらったワタ、2人ともホストをしている。

だからよく相談や客の愚痴を聞き合っているわけだが。

今日はいつもより騒がしくなりそう。

黒「いやいやいや、なんで？？おっさんばっか相手しすぎて麻痺ったの？」

目を見開いて身を乗り出してくる光輝。
ほんとこの人失礼。

なんでNO.1ホストなんだろ。

渉「おいほんと落ち着けって！体求めてくる客だろ？」

光輝を座らせ、怪訝そうな顔で私を見てくるワタ。
心配してくれているのが目に見えてわかる。

売れるとしたらワタの方が絶対有力候補なのに。

『違うって！！その人は体も求めてくるどころか触れてもこないの！！てか2人ともなんなのよ！そんな湧くんのこと悪く言わないでよ！！』

2人は顔を見合せて大きくため息をついた。

湧くんは違うの。他の人とは。

なのに頑なに信じてくれない2人。まあそりゃそうだよね。
私のやり方を知ってる2人だし、信じられないのも分かる。

黒「まぁ、いいんじゃねーの？別に仕事に支障ないんだったら。」

渉「俺らにとって売上が1番だしな。

てか、相手...湧くん(？)はどう思ってんの？」

『...聞いてない。ていうか、聞けない。』

聞いてしまったら、もう永遠に会えない気がする。

彼が離れていってしまうのが怖い。

あの明るくて優しい笑顔が見れなくなると考えたら、胸がギューッとなる。

早く会いたいな。

カラン、とビールの中で鳴る氷を見つめながらそう思った。

そんな重症な私の様子を見て、光輝とワタはまた呆れたような顔をしてビールを体内に流し込んでいた。