心の埋め合わせ【無印】 (ページ2)

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一番星【吹雪士郎】ページ2

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吹雪「Aちゃんも、見に来たの？今日は、やけに空が晴れていてね。雲ひとつ無い夜空だよ。ほら、見て」

私は、星空を見ようとキャラバンの上に登ってきた。やっぱり、吹雪君が居たみたいで。

吹雪「彼処の星はね＿＿」

彼が星を指さす。楽しそうに語っていた。

吹雪「どうしたの？Aちゃん。元気が無いけど…」

私の元気の無さに気づいたのか、吹雪君は私を心配してくれる。優しいね。吹雪君は。

吹雪「あっ、もしかして、寒かったり…。僕のジャージで良ければ、貸すよ」

そう言うと、吹雪君は私にジャージを着せてくれた。彼の優しい匂いが私を包む。

吹雪「北海道は冷えるからね。

雪と星…どこまでも続く星空と、白いお布団の様な雪…。今日の景色は綺麗だね。」

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クイッ…

吹雪「"僕が冷えるからコッチに来て"…？

ありがとう。優しいんだね、Aちゃんは。」

そう言って、私は吹雪君と距離を縮める

雪のように冷たい。

吹雪「ずっと、この時間(とき)が続けば良いのに…」

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彼は、優しく、溶けゆく氷のようにソッと呟いたのであった。