両片オモイ【すとぷり】

卒業 ページ40

今日は卒業式だ

私の…ではなく

お兄ちゃん、ころんくん、さとみくんたちのだ


学校の違う私達は、直接お祝いの言葉が言えなかった。


かつ、特に何の部活にも入っていない私には、

思い入れのある先輩なんてほとんどいないため、

涙腺崩壊…とはならなかった


彩乃はワンワン泣いてたけど…



長いようで短かった卒業式を終え

私は家に帰宅した



家に帰ると、さとみくん、ころんくん、お兄ちゃん、


がいた


『さとみくん卒業おめでとう』

私は一人一人に伝えた

さ「ぜんぜん実感ないんだけどね笑」

『ころんくん卒業おめでとう』

こ「ありがとう」

『お兄ちゃん卒業おめでとう』

兄「Aに祝ってもらえたから、兄ちゃん嬉しい」


このバカ兄貴は何言ってんだ…


私がテレビをつけると、ちょうどすとぷりTVがやっていた



《メンバーの、ななもりさん、ころんさん、さとみさん、莉犬さんが高校をご卒業されたので、卒業インタビュー》


ころんくんたちがあからさまに嫌な顔をし、テレビを全力で消しに来る


《では、皆さんの卒業して、取り組みたい事はなんですか？》


な「僕は、今までできなかった挑戦をしたいと思います」

さすがなーくん！頼もしい


り「僕は、正直まだ高校生でいたいです…」

ヤダ可愛い…

さ「僕は全く実感がなくて、これからは広いジャンルに色んなことにチャレンジしたいと思います」


『えーまじめー』

さ「はっずかしい…」


さとみくんの顔が縦も赤くて、新鮮だった


こ「僕は、限界を突破したいとおもいます」


《限界を突破?といいますと？》


こ「誰もが無理だって諦めてしまっていることを、チャレンジして、成功させたいです」


『え、誰、この人』


こ「うわぁぁぁぁ」

さ「このときのころんのドヤ顔！腹立つなー笑」


ころんくんも、完熟トマトになっていた





この、限界突破


という言葉が、あんな意味を持っているなんて…

私は知らなかった

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