15…店内 ページ15
「消毒液入れた。薬入れた。次は包帯…」
「包帯なら隣の通路の棚にあったぞ」
「あっちか。ありがとうございます」
家からここまでの15分の道のりはいつもなら普通のようでほんの少し長く感じてるはずなのに、何故か今日はあっという間に感じた。
何故なのか本当にわからん。ただ、いつもと違うのは司さんと一緒に軽く雑談しながら歩いていたくらい。
家にいる時の泰志はこうだとか、学校ではこんな感じだとか、共通の人物がいるから会話にはそんなに困らなかった。…と、思う。
正直何を話してたのか自分でも不思議なくらい詳細を全然覚えてない。“泰志の話をしてた”っていう認識をしてるだけ。
「ほーたい………ほおたい、………あった、包帯」
「ついでにコレ、入れていいか？」
「ん？」
コレと言って司さんが手に掲げたのはペットボトルのコーラ2本。
ボトルを指の間で挟む持ち方を見て、大きい手だなァとか、さり気ないカッコ良さが垣間見えるなぁとか、この人モテるんだろうなぁとか思ってしまった。
「いーですよ。あとは絆創膏ですよね」
「あっち側にそういや見たわ」
持ってたカゴの中にコーラを入れた司さんがそのままカゴを持ってお目当ての物が陳列されてる場所へ足を運んだ。
その後ろについて行き、絆創膏が陳列されてる場所へ。
流石鬼邪地区のドラストと言うべきか、多種多様な量が所狭しと並んでいた。
「あ、みっけた」
「ん？……あっそれ」
司さんのお目当て見つかったのかなとか思って見たら、司さんの手に収まってたのは西川家も愛用してるメーカーの絆創膏。
「Aちゃんもコレ？」
「他のやつよりそれが剥がれなくて、それからずっと買ってます」
「剥がす時痛ぇけどなw」
「ですよねー。でも邪魔だからって剥がそうとする我が家の馬鹿には痛いくらいで丁度いいですw」
ちょっと笑いながら絆創膏を2箱掴んで、司さんが持ってるカゴの中に放り込む。
………ん？……あっ！？
「カゴ！ほぼ私のですし持ちますって！」
「んなの気にしてんのか？これくらい持たせろって」
「でも……」
「俺が持ってんのが気になんなら、レジで会計済ましたら解決するな」
カゴを取り返そうとする前にレジに向かってしまい、翻弄されるがままついて行く私。
唯や泰志とかと一緒に買い物することはあるけど、その時とはまた違って、コレはコレでなんだか楽しいと思えてしまう。
司さんと過ごす時間は、すごく不思議に感じられた。
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ポウ(プロフ) - 面白くて、何度も何度も見返しちゃいました！続き待ってます！ (1月15日 16時) (
レス) id: 4b00597d9c (このIDを非表示/違反報告)
和娘米(プロフ) - まやさん» コメントありがとうございます！いずれ完結させたいと思っているので、気長にお待ちいただけたら嬉しいです！感想もありがとうございます！ (2023年2月3日 13時) (レス) id: 9f59f27616 (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - 更新はしますか？楽しみにしています(*^^*) (2023年2月3日 1時) (レス) id: 507db5b736 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和娘米 | 作成日時：2022年11月28日 22時
