呪術廻戦 [短編] ３

はいどーぞ(七) ページ46

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『七海さん！どうぞ！』

と私は勇気を出して甘さ控えめにしたチョコを渡した。
だって今日はバレンタイン！好きな人に好きと伝える勇気をくれる日。

呪術師として恋愛に興味がない。
七海さんは五条先生にそんな事を言ってたのを聞いたからそう見えないように過ごしてきた。
でも今日だけは…伝えられなくても渡したかった。

なのに七海さんは何故か何も言わず差し出されたチョコをジッと見つめ固まる。
あぁー…やっぱり迷惑だったかなと思って『すみません』と言ってしまえばハッとした七海さんが


七「いえ…こちらこそすみません。ありがとうございます」


とまぁ大人の対応なのかな？一応受け取ってはくれた。
まぁ食べてくれないんだろうしホワイトデーは…期待する方が間違いか…とちょっと悲しい気持ちになっちゃったので何食わぬ顔で帰ろうとしたらガシッと私の腕を掴んできた


『え…っと…な、七海さん？』

七「…これは本命ですか？」


とすごく真剣な目で見つめて聞かれてしまい圧で思わず『ほ、本命です…』と答えてしまう。


七「そうですか。どうしましょう…」

『！あ…あの…すみません…』


やってしまった。
渡すだけで充分だったのに圧に負けたとはいえ迷惑かけてしまった。
とりあえずどうしていいかわからず下を向いたら


七「今…すごく嬉しいです」


と期待以上の言葉と貴重な微笑みを頂き心臓がぎゅんとなった。
そんなアワアワしてる私に追い討ちをかけるように


七「ホワイトデーは期待しててください」


と言われ宣言通りホワイトデーは薔薇の花束と愛の告白のハッピーセットを頂きました。


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