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よかった、これで安心だね。
そう言おうとして振り返れば、またキスをされた。深く、舌が入り込んでくる。
「……っんぁ、だ、いちゃっ………やりすぎだっつーの！」
「ったぁ！」
ばしんと頭を叩くと、涙目でこっちを見上げてくる。不覚にも可愛いと思ってしまった。
「あーもう、まじでいのちゃん可愛いんだから……他の男に狙われたらどうしよう、」
お昼休みが終わったのか、人気のないカフェテリア。ちなみにだいちゃんはサボりらしい。
「狙われないし…………、おれ、だいちゃん以外むりだし、」
ちょっと甘えて抱きついてみると、その倍の力でぎゅーっと抱き締め返された。
「……勝手にごめんね、会社の人になんか言われたらおれのせいにしていいから、」
やっぱり男とキスの噂なんて嫌だろう。
でも、やっぱりだいちゃんはおれのものだって、はっきりさせたかった。
「いーよ、別に。それくらい余裕だし、」
「そう？」
「ん、それよりもいのちゃんがあんなことしてくれるなんて！ 嬉しい！ 普通なら絶対やってくれないもんね。」
「……ん、すっごい恥ずかしかった。」
えへへ、と笑う声がして、ぽんぽんと頭を撫でられた。
「ありがとね、俺のために。」
「……うん。」
違うよ、
だいちゃんのためじゃない。
だいちゃんがいたからなんだよ、なんて恥ずかしくて言えないけど。
「もー！ いのちゃん、だいすき！」
「ん、おれも。」
たとえ何回すれちがって、
けんかをして、
辛くなったとしても。
君をずっと好きでいられるなら、もうなにも怖くないんだよ。
だからね、だいちゃん。
おれを何回でも、
君の声で、
優しさで、
愛で、
一生逃げられない恋に落として？
＿＿Let me fall in love
fin.
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作者名：鎖空
| 作成日時：2017年6月28日 21時
