Don’t let me fall in love! (Ar×In) (ページ18)

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「俺がいのちゃんに告白された時の話、していい？誤解されたままなのは嫌だから。」

だいちゃんを招き入れて、そのくせ話すこともないおれのせいで生まれた沈黙を、だいちゃんは簡単に突き破った。

「実は俺、いのちゃんに告白されたとき、彼女いたんだ。」

「へ、へぇ、そうなんだ……」

今さらその話蒸し返す？

なんて思ったりもしたけど、やっぱりおれが振られた原因も知りたかったりして、黙っていることにした。

「いのちゃんに告白された日の、朝に告白されてね。特になにも考えないでオッケーしちゃったの。」

「はは、なんかだいちゃんっぽい。」

ばかだったねあの時は、そう言ったあとにだいちゃんはこちらに、きちんと目を合わせた。

「でね、いのちゃんに告白されたの。」

「うん。」

「でも、よくわかんなくてさ。とりあえず気持ち悪いとか思わなかったし、好きだっていってもらえるのは嬉しかったから。あの日はつい勢いで振っちゃったけど、彼女を振って、いのちゃんのこと、ちゃんと考えようと思ったんだ。」

「彼女さん、可哀想に。もったいないことしたね。」

「べつに。俺には、いのちゃんの方が大切だったから。なのに、次の日いのちゃん家行ったら大学行くから東京に引っ越したって言われてさぁ。」

まるでおれを絡めとるみたいな、だいちゃんの視線。
優しさと甘さでできた瞳に、心が揺らぐような感覚がする。

「ねぇ、いのちゃん。」