海軍本部の開かずの間

21話・サイコーな死を ページ31

『危ねえべ！逃げろ！』

後ろからトサカ君の声が聞こえる。

『悪いな！俺の逃走の土台となれ、ぇ、、？』

突然男の体がグラリと傾いたかと思えば、ドサリと地面に倒れていた。

『は、、、、、？』

掠れた声で間抜けに呟く。

A『やっと解毒剤が効いてきた。私も毒使いだって言わなかったっけ？』

女は立ち上がり、倒れている男を見下ろす。
男は極寒の中素っ裸で外に出されたかの様な青白い顔をして震えている。

A『蝶舞、クリスマスローズ。綺麗な名前でしょ？冬にぴったりなんだ。此処は冬島じゃないけどね。寒くなってきたでしょ。脈拍も弱くなって来てる。美しく死ねるね。死ぬのはそんなに怖い事じゃないよ。仮面を外すだけ。ただ、無垢な姿で死ねるだけ。』

『ぁ、、ぃゃだ、、死にたく、、ない、、』

男は震えながら涙を流す。

A『アハッ、そう！その顔！綺麗だよ。とーっても。』

まるで恋人を眺めるかの様なうっとりした顔で男を見るA。

トサカ基基(もとい)、バルトロメオはその光景を見て少なからず恐怖を覚えた。

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技名

・クリスマスローズ
脈拍が段々と弱くなり、動けなくなり、寒くなり、眠る様に死に至る。主に胴体に使う。

22話・サイコーな手下を手に入れた！→←20話・サイコーなヒーロー

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