海軍本部の開かずの間 (ページ13)

今日:6 hit、昨日:35 hit、合計:19,839 hit

8話・サイコーな指令ページ13

inドコカノ島

軍艦を港につけ、Aと他2人は陸地に降り立った。

コビー『まだ、何も起きてなさそうですね。』

ホッと胸を撫で下ろすコビー。

ヘルメッポ『楽しくねえな。』

不謹慎な事を言うヘルメッポ。

A『戦いがないだけ良いですよ。平和なところで安心しました。』

Aもホッとする(様に演技する)。
やれやれ。演技も疲れるぜ。

某アニメキャラの口癖を垂れながらAは注意深く周りを見る。

A『(へぇ、、角に2人。その2軒先に1人。確実に私達を狙ってる。)』

殺気を探知して敵の居場所を突き止める。

A『(見た感じ海賊じゃないな。気配を消すのが上手だし。アサシンか。楽しませてくれるかな？でも、その前に)』

思考中だったAは、突然の電伝虫の着信に少し驚く。

この電伝虫は、尋問官の時に使うもの。
それに着信が入っている。

A『(何事、、？)コビー大佐。ヘルメッポ少佐。本部からです。申し訳ないですが、電話に出て来ます。』

未だ鳴り続ける電伝虫を持ち、Aは路地裏へと入る。

ガチャ

A『もしもし、』

センゴク『お〜か〜き〜！』

これは合言葉の合図。
完全にセンゴクが発案者だ。

A『あられ。元帥。如何(いかが)されました？』

センゴクの顔を模している電伝虫は険しい顔になる。

センゴク『お前が今任務で訪れている島にアサシンが入り込んだと情報が入った。捕縛して持って来てほしい。もちろん、他にはバレない様に。ちょうど、近くに別の軍艦が来ていたはずだから、そいつを向かわせる。』

A『了解しました。失礼します。』

ガチャ

電話を切ったAはこれまで見せた事のない満面の笑みを浮かべていた。

A『アハッアハハハハハハッ♡』

その顔は、狂気じみていた。
確かに満面の笑みではあった。

だが、違った。

口は逆さ三日月の様に吊り上がり、目も益々細められてピエロ面の様だ。

A『久しぶりの捕縛令だ♡』

このサイコな尋問官は、人を拷問して痛ぶって吐かせて殺すのも得意だが、追い回して疲れたところを自分の手で殺す事も好きだった。

普段あまり来ないご褒美にAは興奮を覚えた。
携帯していたレイピアを取り出し、性能を確認する。

A『いざ、狩へレッツゴー！』

公園で遊ぶ子供の様な顔になったAは何食わぬ顔で路地裏から出て来た。