参 ページ4
平蔵は間抜けな顔を満面の笑みに変える。
旅人は未だに平蔵の口から「あーん。」という言葉が出たことに衝撃を感じていた。
パイモンも平蔵を見て苦笑いをする。
「いつもは物を投げてきたり、頭に手刀を入れるのに、今日は饅頭…！人生初だよ、あーんして貰ったの…！！」
「そんなに感動するものだっけ。」
まるで乙女のように自身の頬を両手で包み込み、幸せそうにはしゃぐ平蔵。
嬉しい、という感情がダダ漏れである。
「感動もするさ。ほんの少しでも距離が縮まったような気がするでしょ？」
「それはまあ…確かに。」
「ずっと僕の事嫌いなのかなって思ってたからその分嬉しくなっちゃって。ごめんね、騒がしくて。」
自身の頭を軽く掻き、苦笑いを浮かべる。
旅人とパイモンは顔を見合わせると笑顔を浮かべた。
「オイラ達は気にしてないぞ。」
「嫌われてるかもって…平蔵はAに何したの。」
「ああ、さっきの話題に戻っちゃうね。」
先程、上手く躱された話題。
逃がすまいと旅人は平蔵を見つめた。
視線がむず痒い平蔵は、おもむろに最後の一つである饅頭を手に取ると、口に運んだ。
「じゃあ、少しだけ僕について話そうか。」
そう語り口調になった平蔵に、旅人はほんの少し身を乗り出して耳を傾けた。
「探偵って職業は、やっぱり人から恨まれる事って少なくない。例えば、捕まえた犯人本人とかその仲間や御家族とかからね。そして家族だった場合、逮捕が原因で生活が一変したって家も少なくない。だから、僕は良く菓子折りとかを持ってその家族の家に行ったりするんだ。」
「それってかなり危険なんじゃないか？恨まれてるなら尚更。」
「そうだね。だから、勿論直接会う訳じゃない。入り口とかに置いておくだけでも充分だからね。」
「なるほどな。」
平蔵の言葉にパイモンは相槌をうつ。
旅人は少し考えてから口を開いた。
「つまり、Aの家族を平蔵は捕まえたってこと？」
「はは、流石相棒だね！大正解だよ！」
先程の真面目な雰囲気とは打って変わり、明るい声色になる平蔵に旅人は肩を竦めた。
すると、小さく深呼吸した平蔵は眉を八の字に下げながら言う。
「…本来なら彼女も僕に恨みがある筈なのに、初めて出会った時の彼女は僕を笑顔で出迎えたんだ。」
「確か今から丁度三ヶ月くらい前だったかな。」と平蔵は空を見上げた。
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椎名 - お帰りなさい！！日本人じゃない。。。。だと！？すごいですね！！がんばってください！ (2023年1月27日 17時) (
レス) @page6 id: 6cf39c0222 (このIDを非表示/違反報告)
鳥羽*(プロフ) - ぼんぼんばくだんさん» はい、実は日本人じゃないんです（笑）。まだまだ勉強中ですので、拙い文章ですが見守って頂けると嬉しいです。何卒よろしくお願い致します。 (2023年1月23日 18時) (レス) id: d8f65976a6 (このIDを非表示/違反報告)
鳥羽*(プロフ) - 塩で味付けさん» お待たせしすぎてしまい申し訳ございません。応援ありがとうございます。頑張らせていただきますので、今後とも宜しくお願い致します。 (2023年1月23日 18時) (レス) id: d8f65976a6 (このIDを非表示/違反報告)
鳥羽*(プロフ) - 甘風さん» ご心配ありがとうございます。この度、無事復活をとげました…？日本語はまだまだ勉強中ですが、そう言って頂けて嬉しいです。今後とも宜しくお願い致します。 (2023年1月23日 18時) (レス) id: d8f65976a6 (このIDを非表示/違反報告)
鳥羽*(プロフ) - 名無し3680号さん» ご心配痛み入ります。この度はご迷惑をお掛けして申し訳ありません。上手と言って頂けてとても嬉しいです。今後とも宜しくお願い致します。 (2023年1月23日 18時) (レス) id: d8f65976a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳥羽* | 作成日時：2022年7月19日 0時
