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「次はぁ、俺がこっそり通ってるお店に連れていきます」
「こっそり?」
「うん。あ、いかがわしいお店じゃないよ?!普通に喫茶店」
「ふ〜ん…」
図書館から少し歩いた先の路地の奥。
ひっそり落ち着いた雰囲気のお店。
中に入るとオーナーらしきおじいさんがテーブル席に通してくれた。
「なに頼む?」
「私は…カフェオレにしようかな」
「ホット?アイス?」
「あつたかいのがいい」
「おっけ。すみませーん!ホットカフェオレとホットコーヒーください!」
「え、浮所くんコーヒー飲むの?」
いつもの彼が頼むのはココアとかホワイトラテとかとにかく甘いもの。
私が記憶しているうちではコーヒー飲んでるところなんて見た事がない。
「えへへ…これが第2弾。実はコーヒーが大好きな浮所飛貴。びっくりした?」
「うん…」
「ここね、図書館から近いから借りた本持ってよくくるの。予定ない休日とか結構こもってる」
「へぇ…」
アウトドアなイメージが強い浮所くんが休みの日に喫茶店でコーヒー飲みながら読書だなんて意外すぎる。
大人っぽい休日過ごしてるんだよ!と言いながらドヤ顔でブラックコーヒーを飲む彼は相変わらず可愛かったけれど。
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作者名:希翠 | 作成日時:2019年10月11日 23時