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しばらく勉強をしていると、つけていたイヤホンをいきなり取られる。
こんなことを私にするのは私の隣の席の人しかいない。
JM「毎朝早歩きで学校行って 勉強して…って。
よく飽きないねぇ」
と、また私の大好きな笑顔を見せる。
そう。私と彼は特進クラスだから3年間クラスが同じになってしまう。
JM「ねぇ。なんで毎朝すぐ居なくなるの〜?」
「そ、それはカップルでの貴重な朝を邪魔出来ないから…」
JM「別にいいのに〜」
と、むくれるジミン。
いや、カップルの時間を優先するのは当たり前の事じゃないの?
とか言いながら。私が毎朝彼らを避けるように早歩きするのは。
幸せそうな姿を見るのが辛いから。
ただそれだけで、嫉妬以外の何物でもない。
それを悟られるのが怖いから。
私はわざとあなた達を避けるんだ。
JM「あ。消しゴム忘れた… A、2個持ってない?」
「え…あ。うん。持ってるよ。 ……はい。 」
JM「ありがとう!!」
消しゴムやシャーペン。シャーペンの芯を忘れてくるのは日常茶飯事の彼。
だからいつでも貸せるように持っている。だなんて口が裂けても言えないけれど。
でも、これでいいやと思う自分もいる。
この気持ちは墓場まで持って行く。
そうやって決めたから、こうして少しだけジミンの役に立てるだけで、それでいいんだ。
そう。これでいいの。
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作者名:永愛 | 作成日時:2021年5月6日 22時