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『...え、待って』
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横並び座っていた蓮くんが、私に体を向けた
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蓮「俺、Aがずっと好きやった」
『...うそでしょ、じゃあなんで』
蓮「...好きになって、ごめん」
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弱々しくそう言って笑った蓮くんは私を置いて駅の中へと去っていった
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まさか、うそだ
じゃあなんで亜美と付き合ってたの
ずっと、っていつから
ただ嘘でまとめるには考えにくいほど、蓮くんは真剣だった
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心ここに在らずしばらくベンチでぼーっとしていたが
そろそろ帰らなければ、と重い足取りで家路を辿った
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蓮くんから告白されたこと
それは瑠姫には言えなくて
ただ呆然とする気持ちをこれから隠していこうと誓う他なかった
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次の日の朝、家を開けると昨日のことがまるでなかったかのように
蓮くんが立っていた
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『...っ、おはよう』
蓮「おはよう」
『...いつも早起き疲れないの？』
蓮「...別に疲れんけど」
『...そっか』
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本当に昨日の告白は嘘だったんじゃないかと思うほど
蓮くんは普通だった
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蓮「...昨日の、あれ本気やから」
『...え？』
蓮「入学式の時、クラスが張り出された紙を見つめてるAを見て、...多分そん時から一目惚れやったんと思う」
『...そっか』
蓮「...別に俺はAとどうなりたいとか思っとうわけやないけん、返事とかいらんけんね」
『...うん』
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彼のまっすぐな思いに戸惑う反面
そんな前から好意を持ってくれていたことに気付かなかった自分の馬鹿さに呆れた
それに
亜美からいつも相談を受けていて
大好きだっとことを知っていたから、近くで見ていたから
そんな亜美が蓮くんからこのことを聞いてどう思ったんだろう
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なんとなく
「消えろ」
のメッセージが本人からなんじゃないか
と少し思ってしまった
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蓮「今日は俺用事があるけん、帰りは1人で帰ってええよ、でも気をつけてね」
『そっか、大丈夫、むしろいつもごめんね』
蓮「ええんよ、俺がそうしたいからしとるんやし、...何かあったら俺が守るけんね」
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私の目を見てそう言う蓮くんに
不覚にもドキッとしてしまった
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まなごん(プロフ) - ラストが衝撃でした！私はハピエン派なのですが、このお話は読みやすくて、どうなるんだろうと気になって最後まで一気に読んじゃいました！とても素敵な作品でした！これからも頑張ってください！ (2021年10月2日 8時) (
レス) @page27 id: 01f4237aa2 (このIDを非表示/違反報告)
リエ - ラスト衝撃でした！悲しいお話だけど面白かったです！ (2021年9月2日 16時) (レス) id: 011c73e51d (このIDを非表示/違反報告)
ふみか(プロフ) - 大好きです！！ (2021年9月1日 23時) (レス) id: 8ae5b3eb21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：maruko | 作成日時：2021年8月26日 23時
