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No.8 ページ8
『おはようございます、煉獄先生。
今日は、折り入ってお願いがあります！』
「何だ？！」
一つ深呼吸をして、私は志望校を先生に伝えた。
『私は、人を救う人間になりたいです。でも、私は無個性なので、このままじゃヒーローを目指すことができません。
…お願いします、煉獄師範！
あの頃のように、私にご指導いただけませんか！』
そう叫んで、頭を下げた。
逆さまになった視界に、同じように下を向いた金色を見付ける。
…善逸も、一緒に頭を下げてくれているらしかった。
しばらくそのままでいると、うむ、と声が聞こえた。
「…分かった。俺で良ければ手伝おう、A！」
握りしめた拳の力が、思わず緩む。
バッと顔を上げて、もう一度頭を下げた。
『ありがとうございます、師範っ！！！』
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