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第拾参話 ページ13
日没まで、一刻余り。
あの方が認めた人間ならば。
必ず日没までに下りてくると確信し、儂は待っていた。
但し、鬼の倒し方も此処での生き方も教えていないとお館様が仰るような、甘やかされた子供だ。
時間を大幅に短縮しての下山は有り得ないだろうとたかを括っていた。
その儂の予想は、悉く裏切られることになる。
__ガン、ガンッ
それを思案してから時間も経たず、戸を叩く音が響いた。
大方、罠の仕掛けを手伝わせた猟師か何かだろうと立ち上がる。
儂の返事も待たずに戸は開き、外の人間は顔を見せた。
その人物に、驚愕した。
「戻り、ましたよ…。鱗滝、さん……!」
それは、産屋敷Aだった。
思わず時計を見る。
彼女を山に連れてから、暮五ッの事だった。
『…お前を認める。産屋敷A』
そう言うと安堵の表情を浮かべ、膝から崩れ落ちた。
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