日々 ページ4
夏が終わりそうなうな8月下旬
仲のいい私達は花火大会へ向かった。
毎年恒例の花火大会はほんとに楽しくて
大好きな行事だった。
去年と同じ浴衣だけど大丈夫かなぁー。
少しの不安を抱えて私は、下駄をひきずった。
｢遅れてごめんね。ちょっと準備に時間かかちゃって。」
息をハァハァさせて紫耀の元へ行った。
紫｢大丈夫だよ。浴衣、可愛いね！)
紫耀が柔らかく笑った。
｢へへっ、ありがと。でも、去年と同じだよ？」
紫｢そうだっけ？でも、可愛いからなんでもいいよ！」
｢うん。ありがと、」
2人で手を繋いで歩いていった。
かげぼうしがゆらゆらと浮かんでいて
そのかげぼうしに何だか笑がこぼれた。
｢ねぇ、紫耀ー？」
紫｢何？)
｢ずっと一緒にいようね。」
紫｢どしたん？急に、」
｢何となく言いたくなってさ、
瑞生達はどこにいるってー？」
話をそらしたら、
紫｢俺もずっと一緒にいたいで。ありがとな？」
照れた紫耀が隣にいた。
ふわふわした気持ちになって
手の温もりを感じていた。
瑞生立ちとも合流して
花火を見た。
｢綺麗、)
そう呟いた私に向かって。
紫耀が何かを呟いた。
でも、花火の音が大きくて聞こえない。
｢何？聞こえない。」
聞き返しても、紫｢フフッ、何でもないで。」
と紫耀は誤魔化した。
｢もぅ何？気になるし！」
紫｢いつか、わかるで。きっと。)
紫耀はそう呟いた。
あの時、君は、私になんて言おうとしたの？
今でも私は、あの言葉を聞きたい。
花火大会はあれが最後だったね。
私は、今でもあの空を見上げることは出来ないよ。
どんなに綺麗な景色でも。
君がいないなら意味がないから。
瑞生に誘われても、星乃に誘われても
私は、きっと花火を眺めることは
できないと思うから。
☆。.:＊・゜
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作者名：ほの。 | 作成日時：2017年2月3日 22時
