あけましておめでとうございます 斎藤一 ページ45
吐いた息が白く染まる寒さの中。私はある人を見つけて、初詣に来ている人たちの中をすり抜けていった。
「斉藤先輩！」
「ああ……Aか。遅くなってすまない」
「いえ、大丈夫です！私が早く来すぎちゃっただけですから……/////」
斉藤先輩の袴姿を直視出来ず、私は顔を逸らす。
「着物、似合っている」
「ぁ、ありがとうございます！先輩も袴、似合っています……/////」
「ありがとう。あけましておめでとう。今年もよろしくな」
「はい！こちらこそです！」
新年の挨拶を交わし、私達は初詣の列に並んだ。
先程から分かるように、私は斉藤先輩に片思いしている。でも、この恋が叶うはずがない。だって斉藤先輩は好きな人がいるって言ってたし……。うん、薄桜学園の女子生徒一人だからといって……そう！きっと、斉藤先輩の好きな人は違う学校の人だよね……。
「A、おみくじを引かないか？」
おみくじを引くと、斉藤先輩は大吉で、私は吉だった。結構いいと思う。
「A、ちょっとついてきてくれないか？」
「……？ わかりました」
先輩に手を引かれてやって来たのは、朝日の綺麗に見える場所だった。辺りには誰もおらず、二人きりだった。
「朝日が綺麗だな……」
「はい。綺麗ですね……！」
「Aは……、好きな人とか、いるのか？」
「ひゃっ、ひゃい！？」
噛んだ。恥ずかしい。
「私は……居ますよ」
喋っちゃいけないのに、口が勝手に動く。
「でも……。ずっと、片思いです。その人は、別に好きな人がいるので……」
「そうなのか……。じゃあ、俺の話もしていいか？俺の好きな人は……、とても可愛くて、守ってやりたくなる」
「………」
「その人は、天然で、俺の良き理解者だ」
「そう……なんですね。素敵な人ですね！」
私は作り笑いをした。私は半分、泣きそうになっていた。
「その人は……A、あんただ」
「え……？」
「俺はあんたのことが好きだ、A。俺と付き合ってくれないか？」
堪えていた涙が溢れ出す。
「はい……私も先輩のことが好きです。よろしくお願いします……！」
私は先輩の貸してくれたハンカチで涙を拭いた。
先輩の顔が、朝日に照らされてとても綺麗だった。
「これからも、よろしくな、A」
薄桜鬼SSL 斎藤一
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明日菜(プロフ) - お母さんの所のヅラの名前が小五郎になってます！その他のヅラの所も間違ってます…桂小太郎です！ (2017年5月5日 21時) (
レス) id: 487437d708 (このIDを非表示/違反報告)
唯那(プロフ) - お気に入り登録ありがとう！！！ (2016年11月20日 18時) (レス) id: 4c427150e2 (このIDを非表示/違反報告)
唯那(プロフ) - 評価ありがとうございます！めっちゃ嬉しいです！ (2016年11月19日 21時) (レス) id: 4c427150e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唯那 | 作成日時：2016年11月17日 19時
