君に伝える短編集（女子向け）

君はこの世にいない 沖田総司＆土方歳三 ページ18

「沖田さん！彼女が……Aさんが……戦死しました」

彼女が死んだ？新選組の紅一点で、優しくて、あの子が……。僕はやりきれない怒りに、土方さんの胸ぐらを掴んだ。

「アンタは何やってたんだ！なんで……なんで彼女が死ななきゃならなかったんだ！」

土方さんも拳を握りしめて言う。

「俺だってな！アイツを死なせたくなかった……。ずっと護り通す筈だった！でもアイツは……最後の瞬間………笑顔で……」

”土方さん……勝手に逝くことを、許してください……。ああ、でも。もうちょっと新選組のみんなと居たかったな。沖田さんにも、伝えておいてくださいね………今までありがとうございました、って……”

「って言ったんだよ………！俺たちに生きろ、って！」
「そんなこと……そんなこと分かってる……。あの子は、そんな子だって。ずっと、生きてて欲しかったのに………！」

その後、旧幕府軍と新政府軍の戦いは、新政府軍の勝利で終わった。

新選組のみんなは……どうしているのだろうか。

それだけが心残りだ。

薄桜鬼 沖田総司/土方歳三

インスピレーション☆ 月永レオ→←初メール☆ 遊木真

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