検索窓
今日:9 hit、昨日:3 hit、合計:10,733 hit

178 ページ28





私たちはロンが開けてくれた通り道を通じて、記憶喪失になったロックハートを連れて不死鳥が上まで連れていった。

そうしてロンを寄せ付けないジニーにロンは私へ非難がましい目を向けていた。

実の兄であるロンにジニーは泣きつくことはなく、なんならそんなに話したこともない私に泣きついているのだから、あんまり気持ちは良くないんだろう。

女子トイレを出て、廊下を先導しているフォークスに続いて私たちは歩き続けた。

急ぎ足でフォークスに従って行くと、間もなくマクゴナガル先生の部屋の前へと出る。

そうしてノックをして、扉を押し開く。

私たちが、泥にまみれたゴミのようになった姿で(私とハリーはその上血まみれで)戸口に現われると、一瞬沈黙が流れた。

そうして突然に「ジニー!」という叫び声が上がる。

暖炉の前で泣いていたらしいウィーズリーおばさんがジニーに抱きつき、ウィーズリーおじさんも愛しい娘を抱きしめた。

私はジニーから一歩下がり、部屋にいたマクゴナガル先生とダンブルドアと─────クィリナスを見た。

クィリナスは心労で顔を青白くさせ、そしてどことなく安心したような顔を私に向けていた。

モリー「あなたたちが、あの子を助けてくれた! あの子の命を! どうやって助けたの?」

「私たち全員が、それを知りたいと思っていますよ」と、マクゴナガル先生が弱々しく言う。

私の方をちらりとみたハリーに、私は『よろしく』と一言だけ言った。

後ろに下がって、ローブを着ては杖を元の位置に直していると、神経質そうなクィリナスが横歩きで近づく。

私はそんなクィリナスの方を向いて、したり顔をして見せた。

『ご主人様がいなくて、寂しかった? 』

「寂しいもんですか」とクィリナスは声を時折つまらせながら言った。

クィ「セブルスがあなたを探していましたよ」

『知ってる、でも会いに行ってやらない』

私は狡猾に微笑み、クィリナスが頭を手で抑える。

『いつまでも待ってばかりじゃあ、楽しくないもの』と私は肩を竦めて言うとクィリナスのため息が上から聞こえた。

クィ「面倒ごとは嫌いですからね」


ジニーはウィーズリー夫妻に連れられて医務室に向かい、私達はホグワーツ特別功労賞を貰った。

そうしてハリーとロンが退室すると、私はクィリナスを外で待ってるように伝え、部屋の中には私とダンブルドアの二人だけになる。

179→←177



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (45 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
173人がお気に入り
設定タグ:秘密の部屋 , セブルス・スネイプ , トリップ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:白眉 | 作成日時:2022年5月5日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。