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翌日の朝餉の時間過ぎに起きだし、私は腐りかけた寝床に正座した。
『あれは幻か？』
私は目覚めたばかりの目をぱちくりさせて、頭の中で昨夜の鶯丸の顔を思い浮かべる。
一瞬、ほんの一瞬─────
私は神様の本性を見てしまったような気がしてならない。
『神様、神様』と繰り返し唱えながら、身支度を済ませる。ここの本丸は何か怪しい。
怪しいというよりもおかしいと言うべきなのか、普通の本丸に見えて、たまに垣間見える不穏げな雰囲気が怖いというか。
ジャージに着替え、ポケットには燭台切から貰ったおやつを入れ、少し遅めの朝餉を取ろうと大広間へ行こうと部屋を出ると同時に何やらガヤガヤとした声が住人用玄関から聞こえてきた。
ヒョイっと大広間に続く長い廊下の方へ顔を出すと、どうやら出陣から帰ってきたらしい一行が住人用玄関でわらわらと動いている。
ちょっとした炊き出し現場のような騒ぎで、何やら賑やかとは言えないざわめきに私は一種の不安を抱きながら、住人用玄関に近づいた。
段々と近くなる度に住人用玄関に滴る濃い血の色が鮮明に目に入ってくる。
赤い帯のように流れる血が私の足を速くさせ、私は叫ぶ出陣から帰ってきた一行の前に躍り出た。
『大丈夫ですか！？』と切羽詰まったような声を出すと、出陣していた一行の隊長らしき者が後ろから前へと掻き分けてやってくる。
「良かった、 どうか主に手入れ部屋を開けてくださいと」と強弱のない声で焦っているように早口で言った。
それは水色に輝く髪色をしている一期一振でその後ろには、彼の弟である鯰尾藤四郎が重症なのか傷だらけの骨喰藤四郎を抱えていた。
そうしてもう少し後ろには私を興味ありげに見る乱藤四郎と同田貫正国、蛍丸がいる。
それを横目で捉えながら、私は大きく頷いて、主の執務室に向かって走り出すと、すぐそこの厨房から燭台切が顔をひょっこりと出した。
危うくぶつかるところで何とか止まった私はよろめきながら、住人用玄関の方を指さした。
『出陣していた部隊が帰ってきて、それで、骨喰藤四郎が重症だから主に手入れ部屋を─────』
そこまで言うと燭台切はエプロンを脱いで、「よろしく頼むよ」と言っては堀川を連れて住人用玄関に向かって走っていく。
また大きく頷いて、バタバタと主の執務室まで走る。
長い廊下ではあるけれど、風のように走れば一瞬で主の執務室まで着き、開け放たれた主の執務室に私は姿を現した。
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5(プロフ) - マーガレットさん» コメントありがとうございます！ 鶴丸、検討してみます！ (2022年7月18日 20時) (
レス) id: 1c6ab8c3e1 (このIDを非表示/違反報告)
マーガレット(プロフ) - とても面白かったです！続き楽しみにしてます！落ちは鶴丸がいいです！ (2022年7月9日 2時) (レス) id: d2c059af4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白眉 | 作成日時：2022年6月25日 20時
