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サークルとは名ばかりである。
筋骨隆々の男と運動神経抜群の女ばかりで、青春を求めやってきた私は自転車にもそもそも乗れないので、場違い感が溢れまくり、ガチンコサイクリング会に嫌気がさしていた。
しかし辞めようにも「やっぱりね」と言われるのが怖く精神的野蛮に逃げてきた私はサークルには数回しか顔を出さなくなり、刀剣乱舞に思いを馳せていた。
そうして大学三年生まで駆けてきたところだ。
〇
私が2205年以降の政府と邂逅したのは、その日の夕方である。
『暑っつ』と私はやっと起き上がり、ヌメヌメとした嫌な汗を拭いて、外に出かけることにした。
というよりも出掛けた方が家よりも涼しいところが沢山あると言うだけのことで、私は河原の急な勾配を降りた先にあるおでん屋に向かった。
ここはいつ行っても開いており、言うなれば私にとっていつでも開かれている避難場所である。
アパートを出て歩くと少し下の方、橋の陰に隠れておでん屋が開かれており、私は女らしくないなと思いつつも、勾配を下りた。
そうして私の顔を見た店主は何も言わず、私が好きである具材を皿についで、椅子に座り、新聞を見出す。
昼食の時間にしてはだいぶ遅く、夕食にしては早い時間にこの美味しいおでんを食べるということに罪悪感と恍惚の間で苛まれていると、私の隣に珍しくも客が来て腰掛けた。
ジロジロ見る訳にも行かず、私は横目で見てみるとそのお客はどうもおかしいというか、変な雰囲気を纏っているような気がする。
風体こそ、行き交う行人、サラリーマンに見えるが、妙に真っ黒なサングラスをかけているのが何となく秘密組織じみている。
─────さすがの私も、まさか時の政府だとは思わなかった。
男は頼んだおでんを食べ終わると、遠慮もなく私の方をジロジロと眺めてきた。
すると卒然「
「貴公はあのサイクリング会''ヘリオス''に在籍しているAさんだろう」
私はそこまでヘリオスに名を轟かせていると思うと得意な気になったが、よく良く考えれば悪い方に名を轟かせているのかもしれない。
そんなことを思いながら私は頷くか迷い、思い切って頷くと、妙な男の口角が満足気に上がった。
「やっぱりか、私は丁度、貴公を探していたところです」
『ど、どうも？』と私はどう返事していいか分からず、疑問形で返答した。
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5(プロフ) - マーガレットさん» コメントありがとうございます！ 鶴丸、検討してみます！ (2022年7月18日 20時) (
レス) id: 1c6ab8c3e1 (このIDを非表示/違反報告)
マーガレット(プロフ) - とても面白かったです！続き楽しみにしてます！落ちは鶴丸がいいです！ (2022年7月9日 2時) (レス) id: d2c059af4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白眉 | 作成日時：2022年6月25日 20時
