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前を歩くこんのすけも止まり、私はこの目の端に映る二人の靴が私を迎えに来てくれた近侍と審神者だと思うと胸が躍る。
私は視線を少しあげると少し小さなローファーとこれまたローファーらしき靴が見え、少し大きいローファーの方には何やら白い布切れを纏っているのがわかる。
こん「急な伝令の対応、ありがとうございます。 こちらは……話は審神者様に全て話させていただきます。 雷切丸さま」
私はしっかりと顔を上げて、目の前の二人を見定めた。
まだ中学生ぐらいの女の子と刀剣男士である金色の髪を輝かす国広の随一の作刀、山姥切国広。
深く被った白い布からこちらの出方を伺うような怪訝そうな翡翠色の淡い瞳に冴えない私が映り込んでいる。
せっかくの縁なんだ。
私はできる限りの忘れかけていた明朗さを何とか取り戻し、審神者と山姥切国広の方を交互に見つめた。
『雷切丸Aと申します。 雷をも切る刀、主の命とあらば切ってみせましょう』
主「これからよろしくお願いします。えっと───」
「ちょっと待て、あんた。本気なのか？ まだ話だって聞いてないんだぞ」と口を入れたのは山姥切国広でまだ疑わしい目で私を見ている。
何と言うかその瞳は私を見破りそうで、覚悟もなく縁結びのためにホイホイついてきた阿呆なのがバレそうな気がして、ヒヤリとする。
いや、そうだよな。
政府刀がホイホイと他の本丸にほっぽるなんて、怪しすぎるよな。
しかも何か重大な事件や条件があるってわけじゃないし、無料で素性の知れない一振だけの刀。
ゲームやアニメの画面から見るのと違って陰気な雰囲気は漂うものの、美しさは白い布では隠しきれていない。
主「でも、雷切丸さんの帰る場所はどこなの？」
真理をつく言葉だ。
ひたすらに純粋でまっすぐとした瞳が山姥切に向けられ、彼は少し陰りのある顔で眉を寄せたのを私は見逃さなかった。
こん「では、審神者さまはこちらへ、重要な話がありますので、山姥切国広さまと雷切丸Aさまは───休憩室でお待ちください」
そう言い残したこんのすけはおんぼろな助け舟を私に出し、チラチラと私の方を確かめながら、可愛らしい審神者を案内していく。
その後ろ姿を眺め、もう一度前に目を向けると、鋭い眼光が私に向けられていた。
山姥切国広、この刀様は私のことがどうやら気に食わないようだ。
こんのすけ、すまんが助け舟が何も意味を成してないぞ。
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5(プロフ) - マーガレットさん» コメントありがとうございます！ 鶴丸、検討してみます！ (2022年7月18日 20時) (
レス) id: 1c6ab8c3e1 (このIDを非表示/違反報告)
マーガレット(プロフ) - とても面白かったです！続き楽しみにしてます！落ちは鶴丸がいいです！ (2022年7月9日 2時) (レス) id: d2c059af4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白眉 | 作成日時：2022年6月25日 20時
