【BANANA FISH】夜の街に輝く《男主》Ⅱ (ページ8)

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54話ページ8

でもここで助かったとしても、ショーターはアッシュの兄のように悪夢にうなされ続けるだけ。

なら、本当に最先端で良い考えになるのは結局は

【死】だ。

本当にこれは最後の切り札。

やりたくもない。考えたくもない。

だがショーターを助けるためにもこれしかないのだとしたら？

どうすればいいんだ。

……ここに来てから、悩むこと多いなぁ。

苦しむのは僕だけでいいんだ。

だから、本当にダメな時は僕がこの手でショーターを殺めよう。

「そろそろフィナーレといくか。終わらせろショーター｣

オーサーがショーターに声をかけると共にショーターは英二を襲うがアッシュはショーターの名前を呼び、今まで目が虚ろだったショーターは輝きを取り戻していた。

「アッシュ……ノア……」

「俺は…もう…駄目だ…解放…して…くれ…苦しい…」

心臓がキューっと締まる。

苦しくて涙が出そうになるにも苦しさが一番出てくる。

声が出ない、今までのショーターを見れなくなる。

だが、ショーターを助けるためにも、僕はこの手段を選んだ。

先程僕は、着替え室で銃を持ち運んでいた。

まさかこの時に使うなんてね。

それも僕の銃でショーターを殺める時が来るなんて思いもしなかったよ。

そして、運良く僕は拘束もされずただただディノの横に立つことだけだったから。

ここからなら狙える。

僕は懐から銃を取り出し、震える手でショーターに銃口を向けた。

ごめんなさい……ごめんなさい……

「ああああああーっ！！｣

『……っ…!!!!!!!』

＿＿＿＿＿バンッ

僕は丁度よくショーターの心臓を撃つ事が出来た。

しかし、銃の反響と共に僕は尻もちを着いてしまった。

『あぁ……あぁぁぁ』

横にいたディノは目を見開いていたが直ぐに笑みを浮かべ僕の頭を撫でてきた。

アッシュはショーター見て、

英二はショーターの下に覆いかぶさり、何度も名前を呼び続けていた。

「ショーター？ねえ返事してよ…ショーター！｣

「あ…ぁ」

『ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……』

ただ、謝ることしか出来なかった。

「すごい、心臓を一発だ」

『！ディノ……ショーターをどうする気……』

「ありがたいことに頭は無事だ。あれが脳細胞にどんな影響を与えるのか興味あるだろ？」

＿＿＿＿＿実験…材料