【BANANA FISH】夜の街に輝く《男主》Ⅱ (ページ37)

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83話ページ37

ブランカが曇り顔を浮かべている間にもアッシュはブランカに回し蹴りを入れようとしていた。

しかしブランカにまんまとかわされ、急所のひとつを当てられてしまい無惨に地面に転がってしまった。

苦しそうにもがいている姿を見ていたくなかった。

僕も一呼吸して、参戦しようとブランカに殴りを入れるがその前に視界が真っ暗になって倒れる寸前だった。

危なかった…

「……ノア、お前風邪引いてるんじゃないのかい？」

『……そんな事ないよ。』

もう一度ブランカに殴りを入れようとしたが、ブランカに腕を捕まれ地面に強く叩き落とされた。

『……ッ!!!!!!!』

肺が一気に苦しくなり、咳が止まらずに喘息のようになりかけているとブランカが少しの焦りをみせ、僕の背中を優しく撫でるように落ち着かせた。

『ゲホッゲホッ……ゲホッゲホッ……ﾋｭｰ…ﾋｭｰ』

「ノア、ゆっくり深呼吸をしなさい」

気持ち悪い……

頭が痛い

「すごい…あのアッシュとノアをまるで子供扱いだ
さっきまでのノアなんて風邪を引いてる素振りも見せなかったのに…｣

「これがプロフェッショナルとアマチュアの差なのです。あれもそういうことは分かってるはずだ。愚かなことを…｣