【BANANA FISH】夜の街に輝く《男主》Ⅱ (ページ29)

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75話ページ29

あの後、街に着いた僕達はマックスらと別れ、アッシュと共に自分たちのアジトへ向かった。

少し懐かしさが残るこの感じはとても心地が良い。

部屋に近づくにつれ、ガヤガヤと何やら騒がしい。

まだ馬鹿どもが騒いでいるのか？

そう思い込みながらアッシュが扉を開けると驚きの目が僕らに向けられていた。

「ボスにノア！？」

「どうして……！？」

『どーしてもこーしても、帰ってきたんだ。』

「なんでここが？」

「ケインに聞いた。お前と一緒に英二が釈放になったってな｣

「こいつから全部訳は聞いたぜ。あんたが何でショーターを殺さなきゃならなかったか…｣

アッシュはシンを廊下に連れ出した。

疲れたばっかりの体でシンにきつく口止めをするのだろうか。

こればっかりはぼくも止めないけどね。

「ノア……」

『英二……ただいま』

「おかえり」

英二は僕をきつく抱きとめ震え立たせていた。

「アッシュの所に行ってくる。」

僕は英二の手を掴んだ

『ダメだよ。まだダメ。あとからにしよう。｣

「う、うん」

今行っても英二とアッシュがまた喧嘩をするだけ。

これ以上巻き込まれても疲れるだけだからね。

『それよりも、伊部さんに連絡したら？
もう無理にでも帰れなんて言わないからさ』

「ここに居ていいの！？」

『駄目だと言ってもどうせ帰りはしないんでしょ？』

それに、アッシュもその方がいいでしょ……＿＿