【BANANA FISH】夜の街に輝く《男主》Ⅱ (ページ22)

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68話ページ22

「ん……」

英二は目をさめるように起き上がった。

「あれ、ノア……。アッシュは？」

『おはよう英二。』

アッシュのことを聞くのは当然か。

「ノア、アッシュ知らない？」

『英二、今日は帰国する日なんだ。君が。
黙っててごめんね。さぁもう行こう。時間が無いよ』

英二の顔は見ずに部屋を出ようとすると、英二は僕の肩を掴み口を開いた

「何でさっきから無視するんだよ。アッシュはどうしたんだよ」

『……』

「ノア！！」

扉の前で英二は僕の両肩を掴みながらアッシュはどうしたのかと聞くがそれと同様に、扉の外で待っていたコングとボーンズが驚いて扉を開けた。

「ノア！大丈夫か？」

『……英二何をそんなに怒っているの？』

「怒ってなんか居ないさ！ただ、教えてくれないから……」

ボーンズとコングは目を合わせ英二に言った

「分かってくれよ。俺らだってつれえんだよ…でもお前がいるとボスは思うように動けねえんだ。頼むから聞き分けてくれよ」

「時間は？」
「え？」
「飛行機の時間」
「8時だけど……」

『英二？』

「一人にしてくれないか？逃げたりしないから」

俯いた顔で部屋に入っていく英二だった。

『僕が悪いのかな……』

「そんなことねぇよ！」

コングは大きな声を出しながら僕に言ったせいで耳がキーンと鳴った。

でもまぁ……英二が心配したくなるのはわかるけど……さ。

『いいや、英二が来るまで待ってよ』

それから数分が経つ頃英二は準備でもできたのか部屋から出てきて、アッシュへの伝えを僕たちに話した。

「アッシュに伝えてくれないか？命を大切にどこにいようと君の幸運を祈ってると」

「そして、ノア。
君はアッシュよりも危なっかしいからな。きちんとアッシュの隣にいることだな」

……は

なんだよそれ！！！

英二まで僕を子供扱いしてるのか？

怒りが奮闘している時、ボーンズはボソリと言ってしまった。

「もう駄目だ…俺はもう黙っていらんねえよ」

『馬鹿っ！！』

英二を見ると、僕を見る目が鋭くなった。

ボーンズ……ふざけんなよ…

「言えよ！頼むから本当のこと言ってくれよ！アッシュに何かあったのか!?」

英二は僕を壁に追い詰めて、答えを待っていた。