【BANANA FISH】夜の街に輝く《男主》Ⅱ (ページ19)

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65話ページ19

マックスと話しをする為に僕とアッシュはマックスと出会うことになった。

「ウィリアム・キッパードじゃないか！」

写真に写ってる男の名前を呼ぶマックス

「こんな大物議員がゴルツィネのオフィスに!?｣

全く。さっきも…何回も言った通りでしょ。

『マックス、興奮しすぎ。』

「こいつを見ればさらに驚くよ父さん｣

……は。

アッシュ……マックスの事…今『父さん』って……

えぇ……

「大統領首席補佐官のアーサー・スマイルズ！ってことは…｣

「ミドル・イースト｣

「おそらくお前の読みどおりだ。数年来議会で問題になっているのが政府の中東に対する強硬策だ

この批判のやり玉にあげられたのが対中東政策軍事顧問トーマス・ホルストック大佐。そしてやつを強く推したのはキッパードとスマイルズだ」

「さてお前らならどんな推理を導き出す？｣

「政府は中東に対して強硬な姿勢を示している。とはいえ地上軍の派遣には消極的だ。そこで合法的な援助という隠れみのの下で介入するにはどうすればいいか｣

簡単。

『軍事クーデターだよね』

「何故？」

アッシュが聞いてくるから詳しく教えようかな

『反政府勢力が過激派テロ組織にクーデターを起こさせ新しい親米の政府からの要望という名目で軍事援助する。目的は中東に米国の傀儡政権を置くこと

もちろんこんなのは夢物語。だがあのいまいましいバナナフィッシュさえあればいとも簡単に実現できる』

そう言えばアッシュは納得したように頷いてくれた。

「だがもしそうだとして何でマフィアなんぞと手を組むんだ？｣

「そりゃ金さ。そんな不確かな計画に上の連中が資金援助するわけがない｣

「カフガニスタンは全世界に出回っているヘロインの90％を生産している。もしそれを全部手にできるとしたら？｣

全部手に入れることが出来たらな……

そーだね

『一気にブラックマーケットのトップに躍り出る…か

合衆国の援助があればそれは可能だ。利害が一致したでしょ？』

「……お前ら…これは…大変なことになるぞ？」

そんなの承知の上。

でもこれは

『事実を言っただけ。僕は政府高官なんてやつらがどんなにえげつない変態かよく知ってる。

あいつらがてめえの息子や孫みたいな僕たちに何をさせたか。

僕に言わせればホワイトハウスなんてクソ食らえさ』