【BANANA FISH】夜の街に輝く《男主》Ⅱ (ページ12)

今日:10 hit、昨日:18 hit、合計:9,524 hit

58話ページ12

あの後はアッシュと一緒に車に乗り、自分たちへのアジトに向かった。

着く頃には朝日は昇っており、車の中ではアッシュと僕は一切話をしなかった。

「おかえり、ボス！ノア！」

「二人が戻ってきたからにはもうオーサーのやつにでかい面はさせねえ！」

「まずは食料と服を。それからバイヤーのチェックに連絡を。あとフライにこれを用意するよう言っておけ。あと携帯2台とタブレットを頼む｣

「俺は二時間だけ寝る。二時間だ。いいな？」

「い、YES！BOSS！」

アッシュはスイッチが切れるように眠った。

僕はシャワーを浴びて着替えよう。

「の、ノア！大丈夫だったかい？」

英二…

『大丈夫だよ。英二こそ大丈夫だった？怪我してない？』

「う、うん！」

話が終わり、シャワーを使ったあと鏡で自分を見た。

耳にはキラキラと光るピアス。

取り出し、金になるだろうから閉まっておこう。

そう思いながらシャワー室から出て、着替えては頭をタオルで拭いた。

部屋に戻ると英二がこちらを見て顔を赤く染めていた。

『……どした？』

「あ、いや、その……綺麗だなーって」

綺麗……か

『そうかそうか。やっぱり英二お前は犬だな。可愛いよ』

「え！？」

そう言えばそろそろ二時間経つけど……まだ眠ってる。

あぁ起こすのが怖いのか。

仲間たちを見ると震えている姿がわかる。

仕方なく僕はアッシュに寄り添い、起こした。

『アッシュ、時間だよ。起きて』

まだ拭ききれてなかった僕の髪はアッシュの頬に水が落ちて目を開けるアッシュ。

『おはよ。ほら、早くシャワー浴びておいで』

「……あぁ」

のそのそと歩いていくアッシュ。

本当にスイッチみたいにオンとオフの切り替えがすごいな。

てことで、空いたことなので次は僕が寝るね。

『僕のことは起こさなくていいから。じゃあおやすみ』

いまさっきまで寝ていたアッシュの体温が重なり、暖かい。

簡単に眠りに落ちてしまった。