22話 ページ24
僕は目の前が暗くなり倒れてしまった
最後に聞こえたのはアッシュの呼ぶ声だった
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少ししか目を開けるとアッシュは僕の髪を撫でながらマックスと話していた
別に聞き耳を立ててるわけじゃないけど聞いてみた
※ここから先はセリフだけです
「スティーブン・トムソン……。
あの男は息を引き取る前にバナナフィッシュに会えといった、そして小さいロケットを俺に渡した。中から粉末の入った小さな瓶が出てきた」
「それから、奴は、ロスアンジェルス、ウエストウッド42と言い残して死んだ。俺が知っているのはそれだけだ」
「なぜ俺に話す」
「わからない……わからない俺にも、あんたを憎めたらと思うよ。誰かを憎まなきゃ救われなかった」
「俺は兄貴に育ててもらったんだ。ノエルと一緒に。兄貴がいなかったから俺とノエル飢え死にしていた。それが、あの薄汚い病院で見つけた時には一人でトイレにも行けない有様だ」
「それで連れ出したのか」
「あぁ」
「でも、もうそれも終わりだ、兄貴が死んだって事が嘘じゃないってわかる、本当にグリフィンはもういないってことが」
「おまえもつらかったな」
「同情なんかまっぴらだ!」
「そんなんじゃないさ……飲めるんだろ?」
「うまくねぇ」
「俺だって上手くて飲んでるわけじゃない」
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そんなことがあったんだ……
僕何も知らなかった……
グリフィン兄さんももう居ない……
兄さん……なんで死んだのさ……
兄さん……
兄さんッッ
僕は当たっていたんだ……あの時嫌な予感がしたのは……その時グリフィン兄さんは死んだんだ……
僕は頭の中で何度も何度も兄さんの顔をうかべた
最後に見たのはいつだった?
兄さん……大好きだったよ
ありがとう……そして、さよなら
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作者名:一ノ瀬 潤 | 作成日時:2020年7月28日 1時