手記捌頁目 ページ10
慶「いつも俺が出ている時にAが恋雪の世話をしてくれているが、一人では大変だろうと思って、狛治にも手伝わせる事にしたんだ。」
『いえ、そんな。恋雪ちゃんは大切なお友達なので大変なんて思ったことありません。』
私がそう返すと、恋雪ちゃんに抱き締められた。
恋「Aちゃんありがとう!嬉しいわ!」
慶蔵さんは私と恋雪ちゃんを微笑ましく見守っていて、狛治さんを見ると目が合ってお互いに逸らしてしまった。
何故か少し悲しいと思っている自分に驚くも、気のせいだと思い私も恋雪ちゃんをぎゅっと抱き締め返した。
慶「おっと、もうこんな時間か。この後頼まれ事があるから行かなくては。A、恋雪と狛治を頼んだ。」
そうして忙しく部屋を出て、玄関の戸を開いて閉めた音が聞こえた。
『さて、恋雪ちゃんちょっと待っててくれる?今日は冷えるからお茶でも淹れてくるね。あ、狛治さんも着いてきて下さいませんか?』
狛治さんは、目を少し見開くもゆっくりと立ち上がった。
『恋雪ちゃん一人にしちゃうけどすぐ済ませてくるね。横になってていいよ。』
恋「うん!そうさせて貰うね!」
恋雪ちゃんが布団に包まった所で、狛治さんと一緒に台所へ向かう。
『狛治さんは、そこの戸棚にある湯呑を三つと急須とやかんをとっておいて下さいませんか?私は外に出て薪をとってきます。』
そこで改めて狛治さんの顔を見る。先程まで白かった鼻の詰め物が真っ赤になっていた。
『あっ……先ずは先に傷の手当をしましょうか。』
裏戸から表の井戸へ行き水を汲み、半分は桶に入れてもう半分はやかんに入れておく。
懐に入れておいた手ぬぐいを綺麗で少々冷たい水の中に入れ濡らし、居間の戸棚から急いで救急箱を持ってきて消毒液に塗り薬を取り出す。
『狛治さん、ここに座って下さい。』
狛「分かった。」
桶の中に入れておいた手ぬぐいを絞り、水気を切る。
『少々冷たく、傷口にしみると思いますが我慢して下さいね。』
そう言って泥と傷口から出た血で汚れているお顔から拭いていく。
狛「っ……!」
『すみません、直ぐ終わらせます。』
手早く顔と手の汚れを拭いて、傷口の消毒の後塗り薬を塗っていく。最後に鼻の詰め物を替えて手当を終わらせた。
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主人公(プロフ) - まゆまゆさん» 本作品を見つけて頂きありがとうございます!私も映画見る前はそうでした笑是非ともこれからもご愛読頂けると嬉しいです(^^) (2021年3月26日 15時) (レス) id: b1a69e75f8 (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - やぁ〜、猗窩座とのお話しを探して三千里(はっ?)なかなか書いてらっしゃる方居なくて、見付けたら嬉しくて善逸みたいに汚ない高音でイィヤァァァア〜状態w自分無限列車何も知らずに観に行って猗窩座の第一声で石田彰さんて解って涎垂らしそうな程で、幸せ (2021年3月26日 14時) (レス) id: 442319c796 (このIDを非表示/違反報告)
主人公(プロフ) - 莉子さん» コメントありがとうございます。やっとこさ1を書き終えました。続編も近日公開致しますので是非ともこれからも応援お願い致します! (2021年3月18日 18時) (レス) id: 1c0023d245 (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - 初めまして!この作品大好きで、ずーっと更新をお待ちしてたので嬉しいです!!!はくじさんと早く会えますように( ; ; )最後どうなるのか気になります!! (2021年2月21日 7時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
星 - 小説とても面白くて大好きです!更新頑張って下さい! (2021年1月9日 5時) (レス) id: 43b4052d04 (このIDを非表示/違反報告)
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