突然に ページ4
「ん…」
あ、起きたかな？
「まらひるまだぞ…」
その声は低くて身体に響いた。聴き心地が良い声だ。寝起きであまり滑舌が良く無いらしい。
可愛い…！
これがギャップというものか。
「もう昼間です！」
「…」
顔をあげると、目が合った。わ、黒目と青目のオッドアイだ…。と、少しの間見惚れていてた。すると美青年の口が動いた。
「…お前、誰だ」
いやこっちのセリフですけど。
「わ、私は小鳥遊Aです。名前、どなたからか聞いてませんか？」
そんなことも言えるわけなく、買い手の人には礼儀を正さなければいけない。
「……あぁ、お前が…。……ならこのままでいい。」
……んんんんんんん？？
何故だ。何故なんだ。私は離れたかったのだが、買い手にそう言われると命令は絶対なので動くわけにもいかない。
というか、心臓の音聞こえてないだろうか。未だにずっと鳴り止まない私の心臓。…病気かな？何でこんなに煩いんだ。手を当てればドクドクと心臓の音が手に伝わる。
「すげぇ心臓の音聞こえる。」
「っぁ……」
急に耳元で囁かれる。低い声が私の身体を縛り付けた。身体が、強張る。まって、耐性がないからやばいまって。
「はっ……可愛い……」
彼はそういうと、自身の手を動かし私の耳へ…
「ひゃっ…！」
冷たい手が私の耳をさわさわと優しく撫でる。くすぐったい…。自然と肩がギュッと上がる。
その手はそのまま私の頬を撫でた。大きくて、ゴツゴツしてる。私の手とは大違いだ。
「熱いな…」
反対側の頬だけ、熱が引いていくのが伝わる。彼の手が冷たくて気持ちいい…
私はその手に寄り添った。
「へへ……」
なんだか分かんないけど自然に口が緩んだ。私、甘えたいのかな…
今日初めて会ったけど、この人は悪い人じゃない。だって、こんなに綺麗でカッコよくて、優しいんだもん。
「………誘ってんのか？」
「へ？」
誘う？何に？
「わっ！」
いきなり体制が変わり、覆いかぶさってきた。オッドアイの綺麗な目が私を見下ろす。結んでいる帯が少し緩み、鎖骨から中へと見える。筋肉がすごくて、引き締められてて、男の子の体だった。私はすぐにパッと目を逸らす。なんだか見ちゃいけないものを見た感じだ…
「なぁ、A」
「え、ぁ、ハイ…」
まさかの名前呼び！本当に心臓に悪い。ただでさえこの体制辛いのに…
「お前を………食べていいか？」
「……え？」
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ハムハム - 初読みです！感動しましさこれからも更新頑張ってください！ (2020年2月4日 22時) (
レス) id: c324355dea (このIDを非表示/違反報告)
氷翠 - 初めて読んだけどすごく面白かったです！更新待ってます！！ (2019年9月18日 23時) (レス) id: 3797fcfa5c (このIDを非表示/違反報告)
ぴよこ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！！！ (2019年7月28日 20時) (レス) id: d25bce6588 (このIDを非表示/違反報告)
漓娜(プロフ) - ここは逆に上鳴に勝ってほしい (2019年6月13日 23時) (レス) id: 47b69fc756 (このIDを非表示/違反報告)
轟轟 - 続き楽しみ 早く更新してね。ドキドキする 私も 夢主になりたいー (2019年5月9日 21時) (レス) id: e8d8b5ba4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あみ | 作成日時：2019年2月17日 14時
