ギャップ ページ28
「美味しい美味しい爆豪の飯が食えると思って、楽しく飯の時間を迎えたかったから黙ってたけどよ…ずりぃぞ轟！」
「…？」
どういうことだろう…なんでずるいんだろ。
むむ、分からないぞ。
悶々と悩んでいると轟様は少し笑って、またギュッとくっついてきた。私の頭の上にははてなだらけだ。あとそれと、少し恥ずかしい。
「渡さねぇ」
「うわでた！轟の独占欲」
「と、轟くん、ここは一応皆いるしさ！あまり逆なでする行為はやめた方が良いよ…」
「そうだぞー」
………う、うん？ますます混乱してきた。何で皆を逆撫でさせるんだ？ていうか何が皆を逆撫でさせてるんだろう。
「何やっとんだ。早よ食え」
台所から爆豪様が皿に料理を乗せて歩いて来た。多分これで、テーブルに並ぶ料理は全部揃ったと思う。
うわ…本当に美味しそう、早く食べたいなぁ。お肉や魚の焦げた鼻をくすぐる良い匂いが、そこら中に広がる。
その他にもスープやサラダ、ご飯などたくさんの料理がテーブルにあった。豪華だ…
こんな凄いの私食べて良いのかな？なんか気がひける…
「おー爆豪！いつもありがとな。…なんか今日めっちゃ豪華じゃね？」
爆豪様に手をあげて言う上鳴様。そうだよね、いつもこんな豪華なのかと思ったよ…びっくりした。ここだけ次元が違うのかと思っちゃった。なんだか安心…。
「…たまにはこんな日もあったら駄目なんか」
「え、いや全然そんなことないけど！駄目というかむしろ超嬉しいぜ、俺！爆豪の飯はすげぇ上手いからさ。いつもありがとな！」
慌てて言った上鳴様に対して、爆豪様は少し笑って「そうかよ」と呟いた。あ、まんざらでもない感じ？
…なんだかあれだな。爆豪様はギャップというのがたくさんある人なのかな。切島様が悪い奴じゃないって言ってたのが何となく分かったような気がする。
他の人たちも、柔らかい表情になっていた。……ほっこりする雰囲気だ。自然と私も口が緩む。
「じゃあ食べますか！」
爆豪様も席につき、皆でいただきますと言って食べ始めた。
ここまでは良いのだけれども…一つ気になることがある。
「A、あーん」
そう。何故か轟様に食べさせてもらっているのだ。誠に申し訳ない。いやほんと。
最初は断ったんだけれども轟様が捨て犬みたいな顔するから、よく分からないところで良心がちくりとして…仕方なくだよ、仕方なく、仕方なく食べさせてもらっているんだ。
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ハムハム - 初読みです！感動しましさこれからも更新頑張ってください！ (2020年2月4日 22時) (
レス) id: c324355dea (このIDを非表示/違反報告)
氷翠 - 初めて読んだけどすごく面白かったです！更新待ってます！！ (2019年9月18日 23時) (レス) id: 3797fcfa5c (このIDを非表示/違反報告)
ぴよこ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！！！ (2019年7月28日 20時) (レス) id: d25bce6588 (このIDを非表示/違反報告)
漓娜(プロフ) - ここは逆に上鳴に勝ってほしい (2019年6月13日 23時) (レス) id: 47b69fc756 (このIDを非表示/違反報告)
轟轟 - 続き楽しみ 早く更新してね。ドキドキする 私も 夢主になりたいー (2019年5月9日 21時) (レス) id: e8d8b5ba4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あみ | 作成日時：2019年2月17日 14時
