ロビー ページ17
緑谷たちは物陰から、ひょこりと中央ロビーを覗く。その視線の先には何人かの男がいる。
「うわぁ、ひそかに焦げ臭い…絶対かっちゃんの仕業だよ。そして切島くんたちが疲れてる…絶対かっちゃんが暴れまわったんだ。
あぁ…ごめん皆、かっちゃん抑えててくれたんだね。後で謝っとかなくちゃ…というか一言目何て言おう…遅れてごめん？おまたせ？ああどうしよう…」
緑谷は物陰で中央ロビーを見ながら手を口に当て、小さな声でブツブツと独り言を言っている。
そんな緑谷を轟は冷めた目で見た。
すると突然、ロビーの中の1人の男が声をあげる。
「…随分と遅かったじゃねぇか」
優しいクリーム色の髪色とは真逆に、その顔は目つきは鋭く、悪人ヅラのようだ。
声はポツリと小さな声だったが、その中には怒りの感情がしっかりと込められていた。
「(バレてる…)ご、ごめんねかっちゃん、皆。遅くなっちゃって…」
緑谷は苦笑いしながら、轟は相変わらず無表情のままで隠れていた物陰からロビーへ入る。
ロビーには暖炉やソファー、机や棚、椅子、絵が入っている額縁などが飾られ、床には毛ざわりが良いようなカーペットが敷いてあった。
爆豪たちの目は轟の腕の中にいるAに集中した。Aは力ないように轟の腕におり、2人に血を飲まれた跡から血の匂いが、各々の鼻に入った。
そして、Aを初めて見たものはAのその姿を見て何か惹かれるものがあった。
「…へぇ？手が早いもんだな。揃いも揃ってテメェらクズか！人が買ったもんすぐに傷つけやがって…」
轟の腕の中にいるAを見て、爆豪は分かりやすいようにこめかみに青筋を浮かべ、眉間にしわを寄せ苛立っていた。
それに対し緑谷も分かりやすいように怯え、自身を守るように手を前に出し目線を下にして謝る。
轟も隣で「すまねぇ」と謝った。
「あ"ぁ？うっせーなこの野郎！！謝罪で済むんなら警察いらねーんだよ。
そんな涼しい顔しやがって…挙げ句の果てにはさぞかし楽しんだんだろうなあ！
…なぁ、どうなんだよ」
「…….美味かった」
その返答を聞いた爆豪は「ぶっ殺す」と呟きながら轟に近寄り、掴みかかろうとした。
それを見ていた他の2人は慌てて止めに入る。
「あー！タンマタンマ、落ち着け！爆豪やめろ！Aちゃんもいるんだぞ」
ワックスを使ってツクツクにした赤い髪に、ギザギザな歯。その顔は親しみやすさがあり、性格が良さそうな顔をしている。
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ハムハム - 初読みです！感動しましさこれからも更新頑張ってください！ (2020年2月4日 22時) (
レス) id: c324355dea (このIDを非表示/違反報告)
氷翠 - 初めて読んだけどすごく面白かったです！更新待ってます！！ (2019年9月18日 23時) (レス) id: 3797fcfa5c (このIDを非表示/違反報告)
ぴよこ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！！！ (2019年7月28日 20時) (レス) id: d25bce6588 (このIDを非表示/違反報告)
漓娜(プロフ) - ここは逆に上鳴に勝ってほしい (2019年6月13日 23時) (レス) id: 47b69fc756 (このIDを非表示/違反報告)
轟轟 - 続き楽しみ 早く更新してね。ドキドキする 私も 夢主になりたいー (2019年5月9日 21時) (レス) id: e8d8b5ba4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あみ | 作成日時：2019年2月17日 14時
