自販機事件【北信介】

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「うっわ……なにこれ…」



体育館に行くと、ギャラリーにはありえないくらいの人の数…これ全部宮兄弟のファン…？？？



「あ〜、やっぱりギャラリー人むっちゃ居てるなぁ。端っこん方空いてるからあっちで見ようや」



「あの人たち、みんな宮兄弟のファンなの？こんなに人気あったんだ…」



「まぁ顔がええからしゃーないわ。」



顔がいいから…か……。それだったら北先輩だってもっとファンいそうだけどなぁ…って何考えてんの？！いやいやいや、まぁ北先輩が顔綺麗なのは事実だけど、別にそんな、ファンとか……



「Aなに赤面しとるん？？まさか北先輩？Aも隅に置けへんな〜」


「なっ…！！そんな、違うし！！！」



そんなことを話しながらバレー部の練習を見ていると、北先輩とバチッと目が合ったが北先輩は少し驚いてからすぐに練習に戻ってしまった。邪魔しちゃったかなぁなんて思いながらも、北先輩のバレーはとても丁寧で綺麗でかっこよかった。もしかすると試合では特別目立つような選手じゃないのかもしれない。それでも、そのプレーは私の目から離れなかった。



「ありがとうございました」


「「「「ありがとうございました！」」」」



あ…れ？？練習いつの間にか終わってる…


「A、行くで〜？」


「あっ、うん！！」

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