自販機事件【北信介】

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「せやなぁ、差し入れか…。部活終わりは大体甘いもん食べたくなるからチョコ系とかがええかなぁ」



「チョコ系…ですか……うーんと、じゃあチョコチップマフィンとかどうですか？」



「おん、ええなぁ。ほな、今日は部活オフやから明日の部活終わりチョコチップマフィン待ってるな？」


クスッと笑いながらそう言って北先輩は「またな」と3年の階に行ってしまった。



「材料買わなきゃ………」


「A一緒に帰ろ〜…って顔真っ赤！！！どしたん？！」


「へえぁ？！な、私そんなに顔赤い？！」



「めっっっちゃ赤い。なんや〜？北先輩か〜？？？？」


友人がニヤニヤしながら聞いてくる。
あれ…てか私ってお菓子作りとかできるっけ…？小学生のバレンタインとかで何度か手作りした記憶はあるが、もう何年も作っていないので不安になってきた。


「…っ！私、これからマフィンの練習するから先帰る！！！！！」



「あっ、ちょ、A！！！マフィンの練習って何？！？」



友人には申し訳ないが、北先輩に下手な料理を食べさせる訳にはいかないので今日は先に帰らしてもらおう。

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