第5話 トモチケを届けに ページ7
「ひなた…でも…」
星はまだ迷っているようだった。
「…星さん〜、ここまで言われてまだ遠慮するのは、逆によくないと思いますよ〜?」
「…うん。そうだね。わかったよ、ひなた。そのトモチケ、ももあ様に届けてくる。」
けれど、古都花の言葉でなんとか私のお願いを聞いてくれる気になったみたい。よかった…。
「でも!トモチケを届けるだけ。届けたらすぐにプリパラを出るから!それで、ひなたにもプリチケが届いてから、3人でプリパラを楽しもう!」
私が安堵した直後、星がこんなことを言い出した。
それに対して私は、その気持ちは嬉しいけど私のことは気にしないで楽しんできて、と言おうとして…その言葉を飲み込んだ。
星の瞳が、これだけは絶対に譲らないという強い意志をたたえて私を見つめていたから。
「…うん。わかった。じゃあこれ、頼むね。」
そう言って私はトモチケを星と古都花に渡した。
「はい〜任せてください〜!」
「ええっと…私が持ってるとなくしちゃいそうだから、古都花、持っててもらっていいかな?」
星がこう言うと、古都花は目を半眼にして_
「なくしちゃいそうって〜…物の管理はちゃんとしてくださいね〜?
この前も消しゴム無くしたって言ってましたし〜…星さんはいろいろ雑すぎます〜」
と言った。
「あはは…と、とにかく、トモチケは古都花に持っててもらっていいかな?」
「はい〜いいですけど〜ほんとにもう〜…」
そんなこんなで2人にトモチケを託すことになった。
そして放課後。
「ごめん古都花、おまたせっ!」
「星さん遅いです〜ほんとに星さんはいろいろ雑すぎます〜…」
待ち合わせ場所につくなり古都花に怒られてしまった…でも。
「いや10分しか遅れてないよ?」
「10分しかではなく10分もです〜!ちゃんと時間を守ってください〜!」
…さらに怒られてしまった…
「ま、まあまあ…ほら、行こ!」
古都花のお説教から逃げ出すために私は走り出した。
…えっと。プリズムストーンの前に着いたんだけど…古都花が見えない。どっかに置いてきちゃったみたい…迷うことはないと思うけどちょっと罪悪感…
待つこと少し。
「はあっ、はあっ、…ふぅ。やっと追いつきました〜相変わらず星さんは走るのが速いですね〜」
「う、あ、ありがとう…」
急に褒められたら照れる…
「星さん真っ赤ですよ〜?照れすぎです〜」
「そ、それより!早くプリパラに入ろ!」
私はまた駆け出した。
いよいよだ…ワクワクする!
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静樹ミサ(プロフ) - ひなた、星、古都花の3人組可愛いです!続きが気になります!更新待ってます! (2020年5月16日 17時) (レス) id: d52d3cf10e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美果 | 作成日時:2019年8月6日 19時