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阿部「さっくん、起きてー？」
身体を揺すられて声をかけられて、
気持ちよく寝ていたところを起こされた。
佐久間「んー」
もう少し寝たかったけど、
起こしてくれたのが阿部ちゃんだったから。
閉じた目を無理やり開けて起き上がる。
佐久間「阿部ちゃん、おかえり」
阿部「ただいま。さっくん、おはよう。
もうすぐ、お昼ごはんだって」
ニコニコ笑う阿部ちゃんだけど、
病院で泣いてしまったのか、少し目が赤い。
佐久間「ん？」
起き上がると、阿部ちゃんが心配そうな顔で、
俺の頭をフワフワとなでるから。
何かあったかと首を傾げた。
阿部「さっくん、泣いちゃった？」
寝る前に泣いたせいで、俺の目も赤くなっているみたい。
佐久間「うん、阿部ちゃんもでしょ？」
俺が言うと、パッと手で目元を押さえる。
佐久間「へへ、お揃いね」
お揃いじゃなくてもいいところなんだけど。
２人で顔を見合わせて笑って、
阿部ちゃんの手を取って、リビングに下りた。
午後からは、２人で、リビングでゆっくりして、
そのときに、病院での話も聞いた。
やっぱり、みんな『２学期から頑張ろう』って、
思ってしまうみたいで。
でも、先生は『頑張って行きなさい』
なんて言わなかったって。
『夏休み明けなんて、普通の人でも憂鬱なんだから、
無理せず、また、少しずつ慣れたらいいよ』だって。
そう言われてみれば、照もふっかも、
『ずっと、夏休みだったらいいのに』って言ってたな。
佐久間「また、夕方に学校行くなら、
俺も一緒に行こうかな」
前に一緒に行ったとき、なんでか分からないけど、
照が、すごく俺のことを褒めてくれたから。
阿部「うん、さっくんと一緒がいいなぁ。
ひーくんに、お願いしてみよ」
少し時間はかかるかもしれないけど、
１学期の間で、少しは学校に慣れていると思うし。
阿部ちゃんなら、またすぐに、
夏休み前に戻るんじゃないかな。
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作者名：アクモ | 作成日時：2023年2月1日 20時
